人気作家が未体験の「書道」を描くときの驚きの方法 左利きはどちらで筆を持つ?書家が解説

小説家×書家のトーク&書道パフォーマンスを特別レポート

ライター:山口 真央

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2025年2月11日に作家の神戸遥真(こうべはるま)さんと、書家の北村多加(きたむらたか)さんとの、トーク&パフォーマンスイベントが行われました。

イベントでは、神戸さんによる『おはなし日本文化 書道 かっこいいキミと、一筆!』の制作秘話や、北村さんと教室の子どもたちによる書道パフォーマンスなどが披露されました。

書道の魅力がたっぷりの1時間半を、写真とともにレポートします!

取材は5ヵ月、執筆は2日! 神戸さんの驚きの執筆方法とは?

和やかなムードのなか、イベントがスタート。第1部では、小説家の神戸遥真さんと書家の北村多加さんとの、トークイベントが行われました。

イベントのために集まったお客さんは、おふたりの話に興味津々です。

まずは神戸さんが、北村さんと出会いのきっかけになった『おはなし日本文化 書道 かっこいいキミと、一筆!』を書いたきっかけを語りました。

じつは、書道は初心者だったと話す神戸さん。出版社より「おはなし日本文化」シリーズの依頼があり、どの日本文化を選ぶか迷ったそうです。

そんなとき、神戸さんは人前で大きな紙に文字を書く「書道パフォーマンス」の存在を知りました。音楽経験があり、ステージに立ったことがある神戸さんは「書道パフォーマーの気持ちなら理解することができるかも」と思い、書道をテーマに物語を書くことを決めたと話しました。

小説を書く前に大事なのは、物語の世界観を確固たるものにすることだと話す神戸さん。具体的なイメージを補強して説得力を増すために、取材が欠かせないと言います。

『かっこいいキミと、一筆!』の場合は、取材期間に5ヵ月かけた一方、物語を書いたのは、なんとたったの2日間! 会場からは、驚きの声が上がりました。書き上げたあとは、1週間から2週間をかけて原稿を見直し、物語を仕上げるそうです。

取材にあてた5ヵ月間には、書道に関する本を読んだり、水書道のセットを買って実際に文字を書いてみたり、友人のお子さんから学校で使う書道セットを見せてもらったりと、書道にまつわるあらゆることを学び、体験しました。

そんななか、小学生向けに書道パフォーマンスを教えている教室を見つけた神戸さん。そのお教室を開いていたのが書家の北村多加さんで、取材を依頼することになりました。紹介されたイベントにも足を運び、書道パフォーマンスを見て大変感動したのだそう。

左利きの子どもは、どちらの手で筆を持ったらいい?

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