NHK特集ドラマ「むこう岸」貧困ジャーナリズム特別賞を受賞

(NHK特集ドラマ「むこう岸」より)
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中学生の「ヤングケアラー・生活保護・貧困」問題を描き話題となったNHK特集ドラマ「むこう岸」(2024年5月放送)が、「貧困ジャーナリズム特別賞」を受賞し、2月15日(2025年)に、文京シビックセンター(東京都・文京区)にて授賞式が行われた。

『むこう岸』は、ヤングケアラーの少女と進学校で挫折した少年との出会いを通して、貧困などの社会問題を描いた、講談社児童文学新人賞出身作家・安田夏菜さんによる小説が原作のドラマ作品。

子どもたちが「貧困」という厳しい現実に立ち向かい、未来への希望を見出してゆく姿に、放送時は共感の声がSNSを中心に寄せられた。また、西山蓮都、石田莉子、サニー マックレンドンら子役のリアルな演技にも注目が集まった。

▲生活保護を受けながら病気の母と妹の世話をする樹希は、未来に希望を見いだせず、苦しんでいた(NHK特集ドラマ「むこう岸」より)
▲左から、樹希〔石田莉子〕、アベル〔サニー マックレンドン〕、和真〔西山蓮都〕(NHK特集ドラマ「むこう岸」より)

貧困ジャーナリズム大賞は、一般社団法人反貧困ネットワークが主催し、日本社会が抱える貧困問題における調査報道や、世間の理解を促すことに貢献したジャーナリストを年に一度顕彰する賞。

ドラマ「むこう岸」は、貧困ジャーナリズム大賞2024の「貧困ジャーナリズム特別賞」を受賞した。2019年には、原作となった小説『むこう岸』(安田夏菜・著)も同賞を受賞しており、原作・ドラマともに貧困を描く優れた作品として評価されることとなった。

これをきっかけに、「ヤングケアラー」や「子どもの貧困」に改めてスポットライトがあたりそうだ。

【ドラマ「むこう岸」はNHKオンデマンドで配信中】

<貧困ジャーナリズム大賞>

日本社会が抱える貧困問題において、隠されていた真実を白日の下にさらしたスクープ報道、綿密な取材で社会構造の欠陥や政策の不備を訴えた調査報道、地道な努力で問題を訴え続けた継続報道など、この分野でめざましい活躍をみせ、世間の理解を促すことに貢献したジャーナリストを年に一度顕彰する賞。

貧困ジャーナリズム大賞2024は、2023年8月~2024年9月までに発表された報道活動を対象とし、 「貧困ジャーナリズム大賞」(1、2点) 、「貧困ジャーナリズム賞」 (数点)、「貧困ジャーナリズム特別賞」(1、2点) を選出。

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原作「むこう岸」はどんなストーリー?

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