
「ウクライナの戦争を想って書いた」あさのあつこが語る『NO.6再会#3』の真実 ついに暴かれるネズミの過去と、予測不能な紫苑の未来
『NO.6[ナンバーシックス]再会#3』著者あさのあつこインタビュー
2026.06.04
ライター:山口 真央
「ウクライナの戦争を想っていました。私たちが繰り返してきた残酷さを、忘れてはいけません」そう語るのは、14年ぶりに「NO.6[ナンバーシックス]再会」シリーズを書いている作家のあさのあつこさんです。
2025年5月に発売した『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』は、告知とともにSNSでトレンド1位に! AmazonでもSF・ホラー・ファンタジーのカテゴリで1位(2025年6月6日調べ)を獲得するなど、注目を集めています。
2026年5月28日に最新作『NO.6[ナンバーシックス]再会#3』を刊行した、あさのあつこさんを直撃。物語の制作秘話や作品に込めた祈りについて、たっぷりとお話を伺いました。
▼▼以下のインタビューは『NO.6[ナンバーシックス]再会#3』のネタバレを含みます。ネタバレを避けたい方は、『NO.6[ナンバーシックス]再会#3』をお読みになってからご覧ください。▼▼
ウクライナの戦争を想って歌詞を書きました
──『NO.6[ナンバーシックス]再会#3』では、ついにネズミの過去2年間が暴かれました。まず驚いたのは、ネズミが出会う新しい一団との繫がりです。
あさの ネズミが荒野を彷徨っていると考えたときに、ひとりでは無理だと思ったんですよ。
やはり連れがいる、しかも旅に長けた人たちだろうと考えたところから旅芸人の一団が生まれました。意図して生み出した登場人物ではなく、いつのまにか現れていたと言ったほうが正しいかもしれません。
──一団とのシーンで特に印象的だったのは、碧石(へきせき)という男の子が、ネズミの歌を聞いて感情を爆発させるシーンでした。
あさの この場面もまったく予期していませんでした。ただネズミの歌には特別な想いがあります。音楽の成績が1とか2をとるくらい、私自身が歌がとても苦手なんです。だから歌の「魔力」をネズミを通して書きたい気持ちは強くありました。
碧石は西ブロックの「人狩り」で親を亡くし、心を閉ざした男の子です。彼の心を解放しなきゃと考えたとき、ネズミの歌しかありませんでした。彼の歌の力は素晴らしかったですね。このシーンであらためて、ネズミが「歌う者」だということを思い知らされました。
──『NO.6[ナンバーシックス]再会#3』には2つの歌が登場しますが、歌詞はどのように生まれたのですか。また、あさのさんにはネズミの歌が聞こえているのでしょうか。
あさの まず碧石が涙を流した、兵士を待つ恋人の歌。この歌詞を書くときは、ウクライナの戦争を想っていました。戦地に向かったまま帰ってこない人を待ち続ける人々の気持ちを想像したとき、自然と歌詞が浮かんできました。




































