【0~2歳】身体も心も急速に発達が進む「乳児期」にピッタリな絵本 国立小・元司書教諭が厳選

【「絵本」でことばを育み心を耕し国語力の素地を養う#3】親子で一緒に楽しむことから始まる読書習慣

絵本を選ぶ際は、子どもの発達段階に合わせ、興味・関心のあるものを選ぶことが大切です 写真:アフロ
【0~2歳】にピッタリな絵本を見る(全5枚)

書店や図書館には多種多様な絵本が並びます。色彩豊かなものや立体的な仕掛けがあるもの、音や音楽が流れるものなど、さまざまです。

これらたくさんの絵本の中から、「いったい、どれを読み聞かせたらいいの?​」と、迷ってしまったことがある方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、初めて絵本と出合う0~2歳の子どもたちに向けた絵本と、その選び方を紹介します。身体も心も急速に発達が進む「乳児期」にピッタリな絵本を京都女子大学准教授の齊藤先生に教えてもらいました。

◆齊藤和貴(さいとうかずたか)
京都女子大学発達教育学部教育学科准教授。東京都公立小学校および東京学芸大附属小金井小学校にて28年間、教育活動や授業実践に取り組んできた経験を持つ。司書教諭の経験を生かし、「絵本を活用した授業づくり」にも精力的に従事。著書に『豊かな心と思考力を育む 絵本で広がる小学校の授業づくり』(小学館)などがある。

※3回目/全7回(#1を読む#2を読む#4を読む#5を読む#6を読む#7を読む)(公開日までリンク無効)

身体も心も急速に発達が進む「乳児期」の絵本選びのポイント

子どもたちが、初めて絵本と出合う時期です。だからこそ、絵本との出合い方、出合わせ方は大切にしたいポイントです。「子どもの様子をうかがいながら、興味や関心がありそうな絵本を少しずつ見つけられるといいですね」と齊藤先生。

齊藤先生は続けます。「初めての絵本は、短い文章や展開がシンプルなものを選んであげるといいでしょう。絵が大きくて、視覚的に色彩が鮮やかなものや優しいタッチのものもいいですね。文字が全く書かれていない絵だけの絵本もおすすめです。

この時期の子どもたちは、『わんわん』『ゴロゴロ』といった擬音(声)語や、『きらきら』『ぷかぷか』といった擬態語がたくさん登場する絵本も大好きですので、ぜひ取り入れてみてください。

また、0~2歳ぐらいの子どもには『ボードブック』や『布絵本』もいいですね。

ボードブックは全てのページが厚い紙でできているので、小さな子どもでもめくりやすく、破れにくいのが特長です。

なんでも口に入れて確かめようとする小さな子どもですから、本をなめたりかんだりすることも少なからずあります。しかし、ボードブックなら、多少の水分やよだれにも強く、破いて誤飲する危険性も低くなります。

布絵本も、破ける心配がありません。洗濯もできるので、清潔に保つこともできます。また、音が出るものなど、さまざまな仕掛けがなされているものがあります。

取り付けられるリング付きのもあるので、カバンやベビーカーに付けて持ち運ぶと便利ですね。

もちろん、ボードブックや布絵本以外でも、ページを開くと立体的に飛び出す仕掛けや、ページの中のふたを開くと隠れていた絵が現れるもの、触るといろいろな手触りを楽しめるものなど、工夫を凝らした仕掛け絵本がたくさんあります」

【0~2歳】乳児期の子どもたちにおすすめの絵本はこちら!

次のページへ 【0~2歳】乳児期の子どもたちにおすすめの絵本はこちら!
22 件