さかなクンは社会で何度も挫折… 映画『さかなのこ』に教わる生きる道の見つけ方

映画『さかなのこ』に学ぶ“好き”が生み出すパワー#2

ライター:星野 早百合

さかなクンのメッセージが一冊の絵本に!

そんなお母さんと良き仲間たちに支えられてきたさかなクンが、この8月、絵本『ハコフグのねがい』(作・絵:さかなクン)を発売しました。

イラストから文章まですべて描き下ろしたのは、さかなクン。主人公は、さかなクンのトレードマークとしておなじみ、頭の上にちょこんと鎮座する海水魚・ハコフグです。

さかなクンの描き下ろし絵本『ハコフグのねがい』(作・絵:さかなクン/講談社)は2022年8月26日発売。お魚に関する知識も深まります。

自分に自信が持てないハコフグは「イワシはいいなあ」「サケはいいなあ」と、まわりに憧れてばかり。

けれど、広い海で暮らすさまざまな生きものたちと話したり、ときには𠮟られたりする中で、自分だけの魅力、そして、自分らしく生きることの大切さに気づくのです。

まわりと比べなくても大丈夫。
自分は自分、それでいい。


絵本からあふれ出てくる、さかなクンからのあたたかなメッセージ。映画『さかなのこ』で、いつもお母さんがミー坊に伝えていた思いと重なるようです。

コンプレックスだったおちょぼ口をジンベイザメに褒められてうれしそうなハコフグ。どこかさかなクンに似ているような……?  『ハコフグのねがい』(作・絵:さかなクン/講談社)

そして、さかなクンのメッセージは、子どもだけでなく、子育て中の私たちの心にもじんわりと響きます。まわりと比べて自信をなくしたとき、情報に振り回されて息苦しさを感じたとき。ふと、この絵本を開くと、当たり前の日常がきっと愛おしく感じるはずです。

「○○くんは、泳ぐのが上手でいいな」「△△ちゃんは、リボンをたくさん持ってていいな」と、最近、まわりのお友達をうらやましがるようになった4歳の我が娘。今度一緒に、絵本を読んでみようと思います。

取材・文/星野早百合

Ⓒ2022「さかなのこ」製作委員会

映画『さかなのこ』DATA
■公開:2022年9月1日(木)より TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー
■配給:東京テアトル
■出演:のん、柳楽優弥、夏帆、磯村勇斗、岡山天音、さかなクン、三宅弘城、井川遥
■原作:さかなクン「さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~」(講談社刊)

映画『さかなのこ』公式サイト

映画『さかなのこ』STORY
お魚とお魚の絵を描くことが大好きな小学生・ミー坊。父親は、毎日お魚のことばかりで勉強ができないミー坊を心配していたが、母親はそんなミー坊を温かく見守り、応援していた。高校生になってもお魚に夢中なミー坊は、いつしか「お魚博士になりたい」という夢を持つように。やがて母親のもとを離れてひとり立ちしたミー坊は、迷走しながらも、たくさんの人に愛され、自分の信じた道を進んでいく──。

映画『さかなのこ』は、お魚にまつわる豊富な知識で数々のメディアで活躍するさかなクン初の自叙伝『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』(講談社)を原作にした人間ドラマ。主演は、のん。監督は、沖田修一。9月1日ロードショー。

さかなクンの描き下ろし絵本『ハコフグのねがい』(作・絵:さかなクン/講談社)は2022年8月26日発売。お魚に関する知識も深まります。
さかなクンの初の自伝的エッセイ『さかなクンの一魚一会~ まいにち夢中な人生!~』(著:さかなクン/講談社)
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さかなクン

国立大学法人東京海洋大学名誉博士・客員教授

国立大学法人東京海洋大学名誉博士/客員教授、画家。東京都出身、千葉県館山市在住。 お魚に関する豊富な知識と経験を持ち、全国各地でお魚や環境問題について講演活動を実施。NHK-Eテレ『ギョギョッとサカナ★スター』にレギュラー出演するほか、YouTube「さかなクンちゃんねる」を配信する等ジャンルを問わず多くのメディアで活躍しています。 2010年には、絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。 2021年外務省「海とさかなの親善大使」や環境省「サステナビリティ広報大使」に任命され、漁業資源問題や環境活動にも積極的に取り組んでいます。 ◼︎初の自伝『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』 ◼︎さかなクンオフィシャルサイト ◼︎YouTube さかなクンちゃんねる ◼︎TikTok さかなクン 写真:水野昭子

国立大学法人東京海洋大学名誉博士/客員教授、画家。東京都出身、千葉県館山市在住。 お魚に関する豊富な知識と経験を持ち、全国各地でお魚や環境問題について講演活動を実施。NHK-Eテレ『ギョギョッとサカナ★スター』にレギュラー出演するほか、YouTube「さかなクンちゃんねる」を配信する等ジャンルを問わず多くのメディアで活躍しています。 2010年には、絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。 2021年外務省「海とさかなの親善大使」や環境省「サステナビリティ広報大使」に任命され、漁業資源問題や環境活動にも積極的に取り組んでいます。 ◼︎初の自伝『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』 ◼︎さかなクンオフィシャルサイト ◼︎YouTube さかなクンちゃんねる ◼︎TikTok さかなクン 写真:水野昭子

ほしの さゆり

星野 早百合

ライター

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。