それをやるから子どもが爆発!? 思春期を持つ親がやりがちな「NG行為」4選

思春期の反抗の激しさは親が原因!? 思春期の反抗期 乗り切りガイド#2

明治大学文学部教授:諸富 祥彦

これやっちゃダメ④ 無理やり取り上げる

子育てにおいて、暴力が子どもの心身に与える悪影響を多くの親が知っています。しかし、暴力は叩くといった身体的攻撃だけとは限りません。

時代が令和となり、ますます私たちの生活にはスマホが必需品となっています。今の親世代が思春期だったときよりも、子どもの生活に深く入り込んでいて、ゲームやSNSなどのいきすぎた利用が問題を生んでいます。しかし、だからといって無理やり取り上げるのは暴力と同じです。

私がカウンセリングをした親子に、思春期に子どものスマホを無理やり取り上げて、そこから子どもが10年も親と口をきかなかった例があります。

残念なことに、自分は子どものために正しいことをしていると考えて暴力的な手段に出る親がいますが、いくら子どものため、正しい行為といっても、何をやってもいいわけではありません。

そういうと「でも先生、ゲームをいつまでもやっていいんですか? スマホで遊んでいいんですか?」と問われる方もいますが、暴力のほうがはるかに親子に悪影響を与えます。

この場合は、家族やカウンセラーを交えて話し合うなど、暴力以外の解決策を探りましょう。

子どもをコントロールしようとしてはダメ。思春期はつかず離れずの距離感が大切

子どもが思春期に見せる困った振る舞いに、親は振り回されることがあります。しかし、子どもの行為や言葉に引っ張られるように怒りをヒートアップさせたり、逆に押さえつけたりしようとするとますます反発していきます。

この時期に大切なことは、「親のほうが先に大人になる」ことです。怒りや心配がエスカレートしそうになったら、親から子どもと距離を開けてみましょう。一歩引くことで、冷静に我が子と向き合えるようになります。


次回は、反抗期の代表的な3つのタイプとそれぞれの特徴、対処法を紹介します。

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諸富 祥彦(もろとみ よしひこ)
明治大学文学部教授。教育学博士。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、助教授を経て、現職。40年以上のカウンセラーキャリアを持つ。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーでもある。

【主な共著や監修書】
「思春期の育て方」(WAVE出版)
「反抗期乗り切りマニュアル─『こんな時どうしたらいい?』がわかる」(主婦の友社)
「“承認欲求”、捨ててみた 『人から嫌われてもかまわない強い心』を育てる 9つの自己改造トレーニング法」(青春出版社) など


取材・文/梶原知恵

『思春期の反抗期 乗り切りガイド』の連載は、全4回。
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※公開日までリンク無効

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もろとみ よしひこ

諸富 祥彦

明治大学文学部教授

明治大学文学部教授。教育学博士。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、助教授を経て、現職。40年近いカウンセラーキャリアを持つ。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーでもある。 【主な著書と監修書】 『ひとりっ子の育て方』(WAVE出版) 『イラストでわかる自己肯定感をのばす育て方』(池田書店) 『思春期の子の育て方』(WAVE出版)など

明治大学文学部教授。教育学博士。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、助教授を経て、現職。40年近いカウンセラーキャリアを持つ。臨床心理士、公認心理師、上級教育カウンセラーでもある。 【主な著書と監修書】 『ひとりっ子の育て方』(WAVE出版) 『イラストでわかる自己肯定感をのばす育て方』(池田書店) 『思春期の子の育て方』(WAVE出版)など