【偏食克服レシピ:トマト】子どもの偏食の原因を知って克服! 思わずおかわりしたくなるとっておきレシピ

子どもの苦手な野菜がおいしいに変わるレシピ #3【トマト】

ライター・料理家:越野 美樹

トマトの青臭さや香りを抑えて偏食を克服!

子どものトマト偏食は、食感や舌ざわり以外にも、理由があります。

トマトの草のような香り、金属のような香り、土のような香り、酸っぱい香りなど、それぞれの香りが苦手なこともあるのです。

トマトの香りは、ミニトマト、大玉トマト、若いトマト、完熟トマトなど、それぞれの特徴によって感じ方が変わります。  写真:越野美樹

トマトの偏食は、調理法や調味料、組み合わせる食材などを工夫することで食べやすくなります。

トマトの青臭さや香りが苦手な子どもが食べやすくなるコツは、3つあります。

【子どもの偏食克服ポイント2 トマトの青臭さや香りを抑えて偏食を克服】

●加熱する
 →トマトの青臭さは熱に弱く、加熱することによって減少する。
●塩・酸味・油を加える
 →塩や酸味を加えることで青臭さを中和し、油を加えることで香りがまろやかになる。
●香りの強い食材を合わせる
 →にんにく、しょうが、スパイス、ハーブなどを組み合わせると香りが目立たなくなる。

ふたつめのレシピは、トマトを油で炒めて加熱し、にんにく、しょうが、カレー粉などを加えた一品です。トマトの香りが目立たなくなり、青臭さが解消されます。

「トマト無水カレー」のレシピ

トマトの水分だけで作った、とろみなしのカレー。水なしで煮込むことで、トマトの旨みが凝縮し、独特の青臭さがコクに変わります。  写真:越野美樹

【材料】2人分
トマト 3個
牛こま切れ肉 200g
にんにく 1かけ
しょうが 1かけ
玉ねぎ 1個
にんじん 1/2本
じゃがいも 1個
オリーブオイル 大さじ1
塩 ひとつまみ
ローリエ 1枚
みそ 大さじ1
カレー粉 小さじ2
炊いたご飯 1合分
乾燥パセリ 少々

【作り方】 
1.トマトはざく切りにする。

2.にんにくとしょうがは粗みじん切りに、玉ねぎはくし切りに、にんじんは1cm角に、じゃがいもは3cm角に切る。

3.鍋を中火にかけてオリーブオイルを入れ、2を順に入れて炒める。

4.牛こま切れ肉を加えて、色が変わるまで炒める。

5.1と塩を加えて軽く炒め、ローリエを加えてふたをする。

具材をしっかり炒めることで火が通りやすくなり、トマトに塩をふることで水分が出てきて、水なしでも煮えます。  写真:越野美樹

6.沸騰したら吹きこぼれない程度の強めの弱火にし、10分ほど煮る。

7.じゃがいもが柔らかくなったら、みそ、カレー粉を加えて5分ほど煮る。

8.皿に炊いたご飯と7を盛る。ご飯に乾燥パセリをふる。

写真:越野美樹

みそを加えることで、トマトの酸味が中和され、さらに食べやすくなっています。トマトが無理なくたくさん食べられる一品です。

トマトの偏食を克服するための工夫

トマトの偏食を克服するためには、トマトの食感が苦手なのか、香りが苦手なのかを探ることが大切です。

海鮮やウインナーを具材に加え、仕上げに豆乳を加えたトマトソースパスタ。具材のコクとクリーミーなソースでより食べやすくなります。  写真:越野美樹

トマトの苦手な部分を取り除いたり、青臭さを解消すれば、トマトをおいしく食べられるようになりますよ。

今回ご紹介した料理以外にも、トマトが食べやすくなる方法はたくさんあります。

・トマトの卵炒め
にんにくをきかせてトマトをサッと炒め、卵でとじると香りも食感もマイルドになります。

・トマトの冷製ポタージュ
トマトをブレンダーにかけることで食感がやわらぎ、食べやすくなります。

・トマトクリームパスタ
トマトソースに豆乳や牛乳、生クリームなどのクリーミーな食材を加えることで、酸味がやわらぎます。

ちょっとした工夫で苦手な野菜がおいしい!に変わり、子どもの偏食が克服できるはずです。

苦手な理由を知って、調理法や合わせる食材を工夫すれば、子どもがトマトをおいしく食べられるようになりますよ!

前へ

3/3

次へ

43 件
こしの みき

越野 美樹

Miki Koshino
ライター・料理家

1歳より新宿育ち。大手証券会社就職後、編集プロダクション・出版社勤務、約20年の惣菜店経営と料理教室講師を経て、2016年より新鮮で美味しい野菜が身近にある田舎暮らし。不器用ながら、食べたいものはなんでも手作りがモットー。instagramでは、基本調味料で野菜の美味しさを引き出す「平日のわっぱ弁当&週末のおうちごはん」を投稿しています。趣味は美味しいものを食べることと、ピアノを弾くこと。 ●fujinoniji 藤野料理教室にじHP ●Nadiaレシピルーム ●Facebook

1歳より新宿育ち。大手証券会社就職後、編集プロダクション・出版社勤務、約20年の惣菜店経営と料理教室講師を経て、2016年より新鮮で美味しい野菜が身近にある田舎暮らし。不器用ながら、食べたいものはなんでも手作りがモットー。instagramでは、基本調味料で野菜の美味しさを引き出す「平日のわっぱ弁当&週末のおうちごはん」を投稿しています。趣味は美味しいものを食べることと、ピアノを弾くこと。 ●fujinoniji 藤野料理教室にじHP ●Nadiaレシピルーム ●Facebook