子どもの「想像力」を伸ばす最高の方法は「リアルな体験」! お手製のガクブチで「いつもの散歩」を変える
「こどもアトリエ みかづき」の親子で楽しむアート 第6回「どこでもガクブチ」
2024.05.23
私「雨上がりの感じってどう表すの?」
→「しずくをかく。あとそれをキラキラさせようかな。そしたら雲の間から太陽もいるね」(ステキ!)
私「ねぇねぇ、ここの落ち葉さぁ…」
→「パリパリさせてって言うんでしょ! これは森の湿った落ち葉だからいいんですぅ!」
私「すごいなぁ……(苦笑)。OK! 全体をもうちょっと湿っぽい感じにする?」
→「えぇ?……えーーっと。明るいままがいいから……どうしよう。」
(昨日はずっと雨が降っていたけど今日は晴れた、そんな木の下を想像できるかな〜)
私「ここ同系色すぎてよく見えないんだけど、なんとかなる?」
→「わたしには見えてるから大丈夫ですよ、先生」
(まさかのお年寄り扱い……!涙)
最後は、リアルな体験とは無関係でした……もうどちらが大人だかわかりませんね。
私たちは、お互いがどんな世界を思い描いているのか、視覚的には見えません。それでもたぶん一緒だな、意見を交わすことができるようになったんだな、としみじみ思えるこのごろです。
アートワーク⑥ 「どこでもガクブチ」
今回のアートワークで作るのは、いつものお散歩を素敵にサポートしてくれるアイテムです。
額縁は額縁でも、絵や写真を飾るものではありません。何を入れて眺めるかは子どもたち次第。道路脇の小花もお月さまも、にこにこ笑顔も入ります。
【用意するもの】
●厚紙(八つ切り)
●はさみ(カッターと定規でも)
●カラーペン・絵の具など(お好みで)
【作り方】
1. 厚紙を切って、額縁を作る
26×20cmの額縁を作る。写真を参考に、カッターやハサミを使って厚紙を切る。★印に切り込みを入れ、赤線で山折りにしてテープで止める。
2. 着彩する
ペンや絵の具で好きな模様や絵を描く。
3. 散歩に出かける
きれいだな、おもしろいな、を見つけて額縁におさめよう。家の中でもきっと見つけられるが、天気がよければぜひ屋外で。
【ポイント】
・1の工程は、年齢によって大人のサポートが必要です。はさみで厚紙を切るのがむずかしい場合は無理をさせず、山折りの組み立てや、テープで留める作業を任せましょう。
・2でクレヨンを使用した場合、持つたびに手が汚れたり擦れたりするので、透明テープなどで保護するとよいでしょう。
・額縁を持ったお散歩は、なかなか先に進めないことを覚悟してください。急かさず、子どもが何に心をとめるのかを見守って。
♦あじとみあつこ
1978年生まれ。千葉県松戸市在住。大阪芸術大学デザイン学科中退後、美大受験予備校講師などを経て、雑誌編集、イラスト・デザイン制作に携わる。2017年より造形絵画教室『こどもアトリエ みかづき』を運営。https://www.ajitomiatsuko.net