木育で手作りおもちゃ ドングリと小枝で子どもが喜ぶゲームが完成!
木育インストラクター・吉川美智子さんに教えてもらう「木育のはじめ方」#3手作りおもちゃの作り方
2021.11.10
木の枝とどんぐりで楽しい迷路ゲーム!
【用意するもの】
・木の枝
・靴やお菓子などの空き箱
・どんぐり(ビー玉などでもOK)
・はさみ
・両面テープ
・画用紙
【ご注意】はさみを使う際は子どもから目を離さないでください。
まず、おおまかな迷路の設計図を描き、好きな大きさに木の枝を切っていきます。
次に、木の枝に両面テープを貼り、迷路になるように箱に貼っていきます。
木の枝を貼り終わったら、画用紙に書いたゴールとスタート、番号を貼ります。
【完成】
小学生なら、もっと大きい箱で作ってみると、さらに複雑な迷路を楽しめますよ。
今回は深めの箱で作りましたが、浅い箱の場合は箱の上からOPPの袋などでふたをすると、どんぐりやビー玉が飛び出さない仕上がりに。
子どもの年齢によって素材を変えて、アレンジを楽しんでみてください。
身近な場所で自然と仲良くなってほしい
吉川さんは、樹木に触れる魅力をこのように語ります。
「葉っぱひとつ取っても、針葉樹、広葉樹など、たくさんの種類があります。
また、同じ種類でもひとつひとつ形が違います。こうした樹木の多様性や、自然の摂理に従って変化している部分を知ることもすごく楽しいんですよ」(吉川さん)
さらに、吉川さんが続けます。
「小さいときから身の回りのさまざまなものに親しみ、対話していると、それが知識になっていきます。
知ることが楽しみや喜びになっていくと、さらに勉強してみたいと思うようになるでしょう。原体験の大切さはそこにあると思います。
自然を見渡すとまわりはみんな生き物です。人間も生き物、仲間です。
植物の名前を知らないと素通りしてしまう事が多いですが、まずはお子さんと、知識よりも感覚を楽しむことからはじめてみてください。第2回のように、葉っぱに触るだけでも十分です。
どんな形に変化しても、子どもの成長を一緒に見守ってくれるのが木や自然。
ぜひ身近な所で木や自然と仲良くなってくださいね」
最後に、吉川さんからこのようにメッセージをいただきました。
「私たち『芸術と遊び創造協会』では、木育のイベントや、『木育インストラクター養成講座』、保育者向けに『保育ナチュラリスト養成講座』など、木育を推進していくリーダーの養成も行っています。
『保育ナチュラリスト養成講座』では実際に公園に出向き、お散歩中に楽しめることや、公園での遊び方、そして自然でのヒヤリハットなど怖い面もきちんとお伝えしています。
もともとは保育士さんや幼稚園の先生向けの講座でしたが、最近では、子どもにどうやって自然体験をさせたらいいのか興味があるお母さんやお父さん、ご家族の方の受講が増えてきました。
『木育インストラクター養成講座』でも、木育プログラムを体験していただきながら、木について学ぶことができます。
昔のよいものや今の便利なもの、さまざまなものと共存していくことによって、新たな文化が作られていくのだと思っています。
“木育”を一過性のブームで終わらせずに、日常に根付いたかたちで、時代に合わせて考えながら伝えていきたいと思っています」
まずは晴れた日、お子さんと一緒にお散歩したり、近所の公園に出かけて、身近な「木育」を見つけてみてください。
取材・文/石本真樹
※「木育」の連載は全3回。ほかの回はこちら。
吉川 美智子
認定NPO法人芸術と遊び創造協会木育推進事業部・木育インストラクター。おもちゃコンサルタント、保育ナチュラリスト。 出産を機に子どもの育成や遊びに興味をもち、おもちゃコンサルタントの資格を取得。その後、自然とのふれあいや木育の重要性を感じ、現在は木育インストラクターや保育ナチュラリストとして、養成講座等の企画運営にあたっている。 東京おもちゃ美術館 https://art-play.or.jp/ttm/
認定NPO法人芸術と遊び創造協会木育推進事業部・木育インストラクター。おもちゃコンサルタント、保育ナチュラリスト。 出産を機に子どもの育成や遊びに興味をもち、おもちゃコンサルタントの資格を取得。その後、自然とのふれあいや木育の重要性を感じ、現在は木育インストラクターや保育ナチュラリストとして、養成講座等の企画運営にあたっている。 東京おもちゃ美術館 https://art-play.or.jp/ttm/