配慮を配慮と感じることのない世の中に
そんなシルバニアファミリーが目指す世界観は、さらに奥深いものです。
「究極の理想は、シルバニアファミリーで遊ぶ子どもたちや選ぶ親たちが『これは多様性に配慮している』とすら感じなくなるような、そんな世界になることですね。
シルバニアファミリーの世界はユートピア、どんな子も好きなものを好きと言って、なりたいと思う職業につける、そんな世界です。動物たちとの遊びを通じて、そういった考えを広げていきたいと願っています」(エポック社・岩崎さん)
しかし、この世界の課題は性別の差だけではありません。見た目の違いや、人種の違い、障がいの有無で区別されることがあります。すべての差別や格差のない世界を目指して、おもちゃ業界のアップデートは続きます。
次回は、多様性を意識したダイバーシティートイのお話と、これからの時代を生きる子どもたちにとってのおもちゃの役割を深く考えます。
取材・文/遠藤るりこ
《取材協力》
マテル・インターナショナル株式会社
バービー
「バービー ドリームクローゼット」¥7,150(税込)
株式会社エポック社
シルバニアファミリー公式サイト
「ペルシャネコファミリー」¥3,278(税込)
※多様性で変わるおもちゃ最新事情は全3回です。
第3回は22年3月30日公開予定です(公開日までリンク無効)。
#3 おもちゃに義足や養蜂!? 「ダイバーシティトイズ」は共生社会をめざす
#1 人気「ジェンダーフリーおもちゃ」で女の子もDIY! 大人の固定概念を覆す
遠藤 るりこ
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe