子どものねんねトラブル「早起きしすぎる」「寝起きが悪い」対策とテクニックを東大医学部卒医師ママが伝授

東大医学部卒医師・もりたま先生に聞く、「子どものねんねトラブル」 #4 ~寝起き編~

医師・小児スリープコンサルタント:森田 麻里子

寝起きを良くする2つのテクニック

もうひとつ。子どもの寝起きをよくするために前日の夕食も重要ともりたま先生。

「寝る直前の食事が睡眠を浅くするということは、大人だとはっきりエビデンスが出ています。

学童期で塾に遅くまで通っている子の場合だと、帰宅後に夕食を取ると、どうしても遅い時間になってしまいますよね。そんな場合におすすめしたいのが、“夕食の分割”です。

重めのおかずやごはんものは塾前に食べてもらい、帰宅後は野菜やスープを食べるなど、ごはんを分けるというもの。基本的に夜遅い時間に重いものを食べるのは、睡眠のためには避けるようにしましょう」
(もりたま先生)

もうひとつ覚えておきたいのが、起床時目が覚めやすい心理的なテクニック!

「寝る前に、『起きたら◯◯しようね』と、あらかじめ楽しみなことを伝えておくのも効果的です。幼児なら、『起きたらアンパンマンを観ようね』と約束してから寝ると、起こすときに『アンパンマンが観られるよ』と言うだけで、頑張って起きてくれることもあります」(もりたま先生)

学童期になるとモノで釣るのはなかなか難しそうですが、1日の活動に楽しいことが見つけられると布団から気持ちよく出られるようになるかもしれませんね。

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全4回にわたってお届けした、小児スリープコンサルタントもりたま先生による、子どもの睡眠のお悩み回答。

先輩ママたちに「大きくなったら落ち着くよ」「大変なのは今だけ、時間が解決してくれる!」なんて言われても、渦中にいる親にとっては重い問題。睡眠不足による体調や精神的な不調は、別の大きな問題へも繫がってきます。

少しでも親子で質の良い睡眠を取って、毎日を元気に過ごせると良いですね。

取材・文/遠藤るりこ
撮影/神谷美寛

森田麻里子先生による「ねんねトラブル」は全4回。
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もりた まりこ

森田 麻里子

医師・小児スリープコンサルタント

Child Health Laboratory代表。1987年、東京都生まれ。東京大学医学部医学科卒業。2017年に長男、2020年に次男を出産。長男の夜泣きに悩んだことから、睡眠についての医学研究を徹底的に調査。赤ちゃんの睡眠と健康をサポートする「Child Health Laboratory」を設立。最新著書『子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策』(共著:伊田瞳/KADOKAWA)のほか、『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)、『東大医学部卒ママ医師が伝える科学的に正しい子育て』(光文社新書)が発売中。 「Child Health Laboratory」  https://child.healthlabs.jp/

Child Health Laboratory代表。1987年、東京都生まれ。東京大学医学部医学科卒業。2017年に長男、2020年に次男を出産。長男の夜泣きに悩んだことから、睡眠についての医学研究を徹底的に調査。赤ちゃんの睡眠と健康をサポートする「Child Health Laboratory」を設立。最新著書『子育てで眠れないあなたに 夜泣きドクターと睡眠専門ドクターが教える細切れ睡眠対策』(共著:伊田瞳/KADOKAWA)のほか、『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)、『東大医学部卒ママ医師が伝える科学的に正しい子育て』(光文社新書)が発売中。 「Child Health Laboratory」  https://child.healthlabs.jp/