子どものおちんちんはむくべき!? 7000人の男性器を診たママ泌尿器科医が伝授
ママ泌尿器科医・岡田百合香先生「おちんちんの教科書」#1 ~むく・むかない問題~
2022.09.20
泌尿器科医:岡田 百合香
参加動機No.1は むく・むかないの悩み
子育て世代向けに、助産院や子育て支援センターで「ママのためのおちんちん講座」をひらいている岡田先生。
「最初は人が集まるか半信半疑だった」と言いますが、講座はいつもキャンセル待ちが出るほど人気です。
「みなさんとっても強い熱量で講座に参加してくれます。『男の子を産んだけれど、おちんちんをどう扱ったらいいのかわからない』というママが多いんですね。
日常のケアをするにしても、基本的な構造を知らない方も多く、みなさんほぼ知識ゼロからのスタート。ですからまずは、おちんちんの構造について知ることから始めます」(岡田先生)
講座に訪れるママたちは、「おちんちん」についてのどんなことが気になって参加しているのでしょう。
「もっとも多いのが、おちんちんの包皮を『むく・むかない』について。この問題って、情報が錯綜(さくそう)していて、混乱している方が多いトピックなんです。
例えば、『乳幼児検診で、保健師さんからむいてあげてと指導されたけれどやり方は聞いてない』とか、『パパがむいているけれど、正しいことなのかわからない』など。
子どものおちんちんを『むくのか・むかないのか』を巡って正解がわからずにいる方が多くいます」(岡田先生)
そもそも「むく」とはどういうことなのでしょうか。おちんちんについてもう少し詳しくお話をうかがってみましょう。
男性器である「おちんちん」には、ふたつの役割があると、岡田先生は語ります。
「ひとつは生殖器であるということ。そしてもうひとつは尿の通り道です」(岡田先生)
むく・むかない問題で注目されるのは、亀頭部分です。
「亀頭の先には、おしっこの出口となる外尿道口(がいにょうどうこう)があります。亀頭と亀頭以外の部分の境目には、冠状溝(かんじょうこう)と呼ばれるくびれがあります。
亀頭を覆っている包皮が、この冠状溝まで下げられているかどうかが、むけているかどうかの判断基準となるのです」(岡田先生)