「学校での困りごと」が解決できない! モヤモヤの3大原因は「担任・学校・相談先問題」
学校生活でのトラブル 何があるの? どこに相談すればいいの? リアルな声を特集
2023.10.16
1年の折り返し地点で行事も多い時期。新しい学年が始まって早くも後半に突入し、慣れてきた今の時期だからこそ、学校生活でのこまごまとした困りごとが露呈してくるのではないでしょうか。
今回のコクリコラボでは「学校での困りごととその相談先」を調査。当事者になってみないと意外とわからない、困りごとの相談先について、ママのリアルを聞いてみました。
コクリコラボアンケート「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に2023年8月7日~2023年8月21日インターネット上で実施。有効回答数は83件。
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。
学校での困りごと1位は人間関係
学校での困りごととしてどんなものがあるのか聞いてみると、結果はグラフのとおりとなりました。
「友達との人間関係」がもっとも多く、次に多かったのは「そのほか」。詳しく見てみると「発達の悩み」やそれに近しい問題が多くを占めていました。また「わすれもの」や「学校に行きたくない」という困りごとも寄せられています。
このような困りごとに直面したとき、ママが学校での困りごとを最初に誰に相談するか聞きました。(家族や友人は除く)結果は圧倒的に「担任の先生」が多く、全体の約67%を占めました。
ところでこの相談先で困りごとを解決することができているのか聞いてみると、なんと42%ものママが「解決できていない」と回答。半数近くのママは、困りごとを最初に相談した相手では問題解決に至っていないという現状が見えました。
学校での困りごとでモヤモヤする3大要因
このように困りごとが解決できないモヤモヤ。ママたちの具体的な経験から、どのような傾向があるのか調べてみました。
1.担任にモヤモヤ
1つめは「担任にモヤモヤした」という事例です。
・何かあったとき、学校では先生に相談しても当たり障りのない回答しかもらえない。対応策、子どもへのフォロー、具体的に話してもらえない。
担任に相談したものの、当たり障りのない回答をされたり、解決策を示さずなんとなく事なかれ主義で対応されたりというモヤモヤが多く寄せられました。
・小学1年生のとき、登校しぶりがあり、担任の先生に相談した。「そのうち慣れますから」と言われ、期待した解決策もなく、モヤモヤが増しただけだった。
・不登校になったとき、担任が「気にしすぎだから」と不用意なことを発言したので、信用できなくなった。
相談した側に寄り添ってくれない場合もモヤモヤが募ります。不登校、行きしぶりについては、過去にコクリコラボでも特集しましたが先生の理解が何よりも大切な問題だと痛感します。
参考記事:
「小学生の不登校」リアルな実態とイメージを大調査(コクリコ2023年3月19日掲載)
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/life/labo/4vAvT
参考記事:
「小学生の不登校」実際に経験したママたちの切実なエピソード(コクリコ2023年3月20日掲載)
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/life/labo/fgslS
・学校の先生が短気な方だったので、子どもが困っていても伝えづらかった。
担任の先生との相性の問題もあります。冒頭のグラフにあるとおり、学校での困りごとの第4位は「先生との関係」。伝えづらい関係性だと行きづまってしまいます。
2.学校全体の対応にモヤモヤ
2つめは「学校の対応にモヤモヤした」という事例です。担任では解決できず、校長などに相談するのはママにとってとても勇気がいること。それにもかかわらず改善されないと、どうしたらよいのかわからなくなってしまいます。
・長女が小1のときの担任の先生は、児童への口調が厳しかった。長女の同級生が先生を怖がってしまったので、同級生のママは教頭先生や校長先生に何度もお願いしたが改善されないと聞いてモヤモヤした。
ママたちを集めた座談会では、学校内での情報共有や引き継ぎに不安を覚えているという声がありました。
・昨年小2の子どもが初めてトラブルに巻き込まれた。担任の先生が介入してそのときはうまくまとめてくれたのだが、今年その先生は異動して学校にいない。同じトラブルが再燃した場合、誰に相談すればいいのかわからない。学校内で誰にどこまで情報共有されているのか、記録に残されているのかが不透明で保護者には伝えられていないのでモヤモヤしている。(小3・小1女の子、年少男の子のママ)
企業であればトラブル対応は記録に残したり、担当者に引き継がれたりしますが、学校内でのトラブルはどのように扱われているかわからずモヤモヤします。
3.相談先がわからずモヤモヤ
3つめは「そもそも誰に相談すればよいのかわからずにモヤモヤした」という事例です。
・気分屋な子と仲良くなった時期があり、約束したときはよいが、当日になると「そんな約束したっけ?」などと言われ落ち込んで帰ってくることが続きました。学校外のことなので先生に相談してよいものか迷い、結局うやむやになってしまいました。
同じ学校に通っているとはいえ、放課後の出来事は「学校」の範疇なのか、誰に相談すればよいのか、迷ってしまいますよね。
・同じ集団登校班の子がピンポンを連打してきたり、困りごとがあったらすぐにうちに来ること。学童に行っておらず、家で一人のようで、かなり迷惑でどう対応すべきか困っている。
登校班関連の扱いも相談先が難しいひとつです。筆者の地域では、登校班は厳密には「学校」管轄ではなく、「地域組織」という扱いです。そのためトラブルがあっても学校に相談していいのか迷うという声をよく耳にします。
・先生もお忙しいだろうし、いつでもぱっとは連絡取れないので、結局懇談会まで何も相談できないでいる。
先生の仕事を増やしてしまうことに躊躇するママもいました。ニュースで学校の先生の労働時間について取り上げられることも増え、こまめに相談しづらい気持ちになるのかもしれません。
相談先では解決できないというモヤモヤ
学校での困りごとの相談先の実態をご紹介しました。アンケートの「最初の相談先で問題解決できなかったママが半数」という結果に驚きました。
また、そもそも最初の相談先である担任にモヤモヤしても、その次の相談先が見えない、上に相談しても改善されないという声が多いのにもショックを受けました。
次回のコクリコラボでは、解決できたママの経験談や相談先を見つけるコツなどをご紹介します。
コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
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