子育てと仕事の両立に8割のママが悩んだ 子どもの反応に傷つくことも

ママが仕事を続けることに悩んだ瞬間、子どもからの声

コクリコラボ

今のパパ・ママ世代では多くのママが育児と仕事を両立しています。コクリコラボの調査でも、産後に育児をしながら働いたママが8割以上。しかしそのママたちのうち約8割が、育児と仕事の両立に悩み、子どものために仕事を続けるか悩んだ経験があると回答しています。どんなことで悩んだのか、どう乗り越えたのか聞いてみました。

「ママが仕事をすることに関する」アンケート
「AnyMaMa(エニママ)」登録者を対象に2021年10月29日〜11月4日
インターネット上で実施。有効回答数は83件

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

8割のママが子どものために仕事を続けるか悩んだことがある

ママの出産前後の働き方について聞いたところ、育休を利用して出産前と同じ就業を継続しているママは3割に満たず、およそ半数のママが妊娠、出産を機に退職をしたと回答しています。
育休を利用したり、一度退職をして出産後に復職したりと、産後も働き続ける選択をしたママに「子育てと仕事の両立」のリアルな声を聞いてみました。

「ママが仕事をすることに関するアンケート」より
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実際に子どものために仕事を続けるか、やめるかについて「とても/やや悩んでいる(悩んだことがある)」ママは約8割。同じ質問に対してパパの回答はどうなのか……と考えると、やはり女性にとって出産がキャリアプランにとって大きな転機になるのは間違いないでしょう。

出産・育児を機に退職をした経験のあるママに理由をたずねると、    
・仕事と育児で折り合いがつかない事が増えてしまったため
・子供の性格と旦那の仕事が忙しく寝かしつけまで1人でこなさないといけないことなど、総合的に両立が難しくなっていきました
・小さい頃は、保育園などへ預けたりせずに自分でみてあげたいと思ったので
・切迫早産で働けなくなりました

など、妊娠中を含め「子どものケア」を理由にを挙げたママが多いのが印象的でした。

また出産前の就業形態が派遣社員や非常勤職員などだったことで育休制度が使えなかったり、暗黙の了解で退職する社風だったりという理由も。

子どもに言われてグサッときた言葉、行動とは?

出産後のママのキャリアはさまざまです。育休利用で復帰するママ、再就職するママ、在宅ワークを始めたママ。どんなママも子どものことをよく考え悩んでいます。そんなときに多くのママが子どもにかけられた言葉にグサッときたり、落ち込んだりする経験をしています。
その一部をご紹介しましょう。

・在宅で仕事をしているときに子供が帰宅。「ただいま」という娘に「お帰り」を言ったところ「パソコンに向かってじゃなくて顔を見てお帰りと言って!!」と言われた
・「お母さん、話聞かないでずーーっとパソコン見てる!パソコン禁止!」と言われたこと
・お母さんパソコンばっかりやっているよね


在宅ワークだとパソコンに向かっている時間が長いので、子どもの不満の矛先もパソコンに向きがちです。そしてこの究極の形がこちら。

・パソコン壊しちゃおうかな

グサッとくるとともに、商売道具の心配もして修羅場になりそうです。

・学童へ毎日(週6日、19時お迎え)預ける日々が続いたとき「自分は毎日学童ばっかり」と言われてしまったことがあります
・僕は子どもなのに一日中保育園にいる。僕はいつ夏休みなの?


仕事のために保育園や学童などに預けている場合、子どもが行きたがらなくなったり、問題が起きたりするとつい自分を責めてしまいますよね。

・急ぎで対応が必要な仕事を夢中で行っていて、20時頃に「お母さん、お腹すいた〜」と言われて、何やってるんだろうとなりました
・(在宅での)架電の期間が子どもの幼稚園休園と重なってしまい、ママは2階のお部屋で電話のお仕事をするから絶対にお部屋に来ちゃいけないよ、とお願いしてずっと一人でタブレットで遊んでもらっていたこと。ずっと一人は難しく、部屋に入ってきてしまいそうになって怒鳴りちらし、泣かせてしまいました
・在宅ワーク中に「ちょっと待ってて」「ママの仕事が終わってからね」と何度も言っているうちに「ママに言っても、どうせ何もしてくれない」と言われるようになり、これで良いのかな……と悩むことがありました


預けずに在宅で仕事をしている場合は、ママ業への切り替えがうまくいかず、子どもが寝てから「強く言い過ぎたな」「これでいいのかな」と悩みが深くなる夜も……あるあるです。

言葉以外に、子どもの言動で傷付いたというママも。

・普段なら私に聞いたり頼むことを父親に話していた(頼られていないのでは? )
・保育園で子どもが一時荒れていると聞いたときに落ち込んだ
・お友達にかみついたり、首をしめるような行動があり、先生から「ママとの時間をもっと作ってあげてください」とアドバイスがあり更に落ち込んだ


子どもの言葉や行動だけでなく、周りの声にママが心を痛めることも多くあるようです。

それでも「働く」と踏み出せたママたちの声

このように子どもや周りからの言葉で、働くことに立ち止まってしまったママたち。それでも「働くぞ」と次の一歩を踏み出せた理由はどこにあるのでしょうか。
多くのママは、経済的理由や社会とのつながり、自分自身のキャリア、やりがいを理由に挙げています。
また周りの言葉によって逆に働くことに背中を押された例も。

・毎朝のギャン泣きや行き渋りについて担任の先生に相談した際、「頑張って連れてきてさえもらえれば、あとは私達でなんとかします!」と言っていただけた事です。先生がこれだけ言ってくださった事で安心したのと、保育のプロである先生方を信じて、私も仕事頑張らないと!という気持ちになったことです
・夫が私自身のために子供が大きくなった後も、いきいきと働けることが望ましいと言われた

過ぎてみれば……グサッときたことも悪いことばかりじゃない

働くママは子どものことを第一に考えるからこそ、子どもの言葉や行動に敏感になり、落ち込んだり悩んだりします。でもママだけが自分を犠牲にしたり、責めたりする必要はないはず。

最後にご紹介したいのは、「ママが近くで働いている姿を見てきた」というお子さんが、ちょっと大きくなってからのエピソードです。

仕事上、プログラミングのコードや数式を書いたりすることが多いのですが、子どもが傍で見ていて「面白そう」と興味を持ちました。それがきっかけとなり、今ではオンラインのプログラミングレッスンを楽しく受講しています。パソコンと向かい合ってばかりで子どものケアが充分にできず仕事を続けることを悩んでいましたが、私自身の仕事をする姿が子どもの「好きなこと」と出会うきっかけになったのは嬉しい経験でした

悩みつつもママが仕事を続けることで、子どもにも新しい世界を見せてあげられたという素敵な先例です。

今回の調査では、保育園や学童に預けて働いているママも、自分で子どもを見ながら在宅で働くママも、同じように傷つき、悩んでいることが分かりました。
もちろん子どもの声を聞いて反省することも大切ですが、原因を「ママが仕事をしているから」だけにフォーカスすると、さらに働くことが苦しく重荷になってしまいます。
周りに悩みをシェアしたり、原因を自分だけに求めず大らかに考えたりすることで、少しでも悩んでいるママが重荷から解放されることを願っています。

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コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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