【中学受験伴走】「理科が大得意」に! 「五感」と「実体験」から得た知識が有効なワケとは 難関校合格率抜群中学受験塾『グノーブル』ベテラン専任講師が解説

「グノーブル」理科編 #1 ~低学年編~ 

教育ジャーナリスト:佐野 倫子

低学年は中学受験に向けて「体験」で下地を伸ばす!

──中学受験の理科入試問題を初めて見たとき、率直に言って小学生が解くには難しく、範囲が広いと感じました。

広範囲の問題が解けるようになるには、低学年のころからなにか取り組まなければいけないのでしょうか?

細川晃伸先生(以下細川先生):グノーブルでは、小学校で理科が始まるより早く、2年生から理科の授業を実施しています。

この授業の目的は、知識の先取りではなく、理科に対する「器」を広げること。受験知識を詰め込むのではなく、「教養」や「頭の使い方」を学びます。

また理科は、テキストだけで学んで完結する「紙の上の勉強科目」ではありません。自然や体験に紐づいている単元が多くあります。

例えば、「旅先で星空を見上げた」とか、「科学博物館でフーコーの振り子を見たことがある」、「秋にキンモクセイの香りに気がついた」など、五感と実体験に根ざした知識が強みになる科目です。

「秋の桜=コスモス」と漢字で書けても、写真を見て花を特定できない子も少なくないですから。表面的な言葉だけの知識偏重の学習にならず、「それ知っている!」「見たことがある!」と思えるような体験のストックが、のちの理解につながると思います。

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細川先生:具体的に理科が伸びる子ですが、授業をしっかり聞く子です。

しっかり聞くというのは、「顔を上げて話を聞く」「目が合う回数が多い」ということが分かりやすいですが、それだけでなく、「これはテストには出ないけどね」とトリビアや発展的な内容を話すとき、『へえ~!』と興味を持ち、反応できる子が多いですね。

以前、ある生徒が「テストに出る内容は何度も繰り返される。でも雑談は一度きりかもしれないから絶対聞き逃せない!」とメモを取っていました。のちにその子は、大手塾の模試の理科で1位を取ったことも。

こうした好奇心は、単なる暗記力では補えない理科的センスの源になりますね。

好奇心を育てるため、家庭でできることは?

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