2025年中学入試 「国語物語文」の3大特徴と出題予想ランキング10〔中学受験の専門家が解説〕
冬休みに読んで差をつけろ! おさえておくべき本を首都圏中学受験塾・教室長が回答
2024.12.16
まもなく中学入試本番。そこで「国語物語文の素材」に使われる作品の3つの特徴や「入試に出題される2024年の新刊予想」10冊を解説・発表します。
解説は首都圏中学受験塾で教室長を務めるakiraさん。それでは、いざ!
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首都圏中学受験塾の教室長をしています。akiraと申します。
寒くなってくると今年もまた入試が近づいていると実感します。
私は毎年この時期に入試に出題される本を予想して、「中学受験情報」のクリスマス特別号に載せています。生徒たちにはクリスマスプレゼントだよと言って配付していますが、それが本当かどうかわかるのはもう少し先になります。
入試問題の素材文には特徴がいくつかあります。これから紹介するポイントを押さえて本を探す視点が身につけば、中学受験対策に必ず役に立ちます。
今回は、入試問題の素材文に使われる作品の特徴を3つ紹介し、3つめの「入試に出題される2024年の新刊」をランキング形式で発表します。
①名作からの出題
学校の先生もすべて新作から出題するのは大変です。また、生徒の学習状況を確認する上でも、名作からの出題はうってつけです。
重松清さんの『小学五年生』 や瀬尾まいこさんの『あと少し、もう少し』は毎年どこかの中学校で出題されます。
名作への対策は塾で習ったテキストをしっかりやっておけば大丈夫です。塾で先生が解説してくれた文章を家でもう一度読み直すことで頭が整理されるはずです。くり返し読むことも大事です。
②この2~3年に発売された本からの出題
私はよく「二度出るものは三度出る」と言っています。多くの学校の先生がよいと思った文章ですから、問題の作り甲斐があるのでしょう。
ですから4~5年生の方であっても、今年や来年話題になった本に目を通しておくことは非常に有効です。6年生の皆さんにとっては過去問集をやることで対策できます。みくに出版の過去問集、いわゆる銀本は宝の山です。最新年度の過去問がまとめられているので「一日一文」読めば、かなりの文章が読めるはずです。問題を解かなくても毎日活字に触れることが大切です。
以下の記事も参考にして本を手にとってみてください。
③ここ1年で出版(または発売)された新作
中学の先生が入試問題を作るのが夏休み。そのため、前年(2023年)の8月から今年(2024年)の7月の1年間で発売されたものからよく出題されます。
新作から出題するのは、読んだことがない本や塾で勉強していない文で、子どもたちの初見の文章への対応を見たい意図もあるのでしょう。しかし、塾側も対策をしており、新作については模試で出題し、文章に触れてもらうようにしています。
今回は新作に限定して予想します。以前は6年生には年末年始は時間がないので模試を読み直す程度でよいと話をしていましたが、昨年は子どもたちが、配布した「中学受験情報」の予想リストから自分の意志で本を買って読んでくれました。そして見事合格を勝ち取りました。私もとてもうれしかったです。
今日紹介する10冊はどれも大好きな作品です。順位をつけるのは大変でしたが、思い切って独断と偏見のランキング方式で発表します。