
2025年中学入試ふりかえり「国語物語文」にはこれが出た!素材文に選ばれる作品の特徴と注目の出題作を紹介〔中学受験の専門家が解説〕
200校400題の入試問題を大解剖! これからおさえておくべき本を首都圏中学受験塾・教室長が回答
2025.03.15
読書初心者や小学6年生以外にも手に取りやすいのはこの一冊
志津栄子『ぼくの色、見つけた!』は、跡見学園1、大妻3、鎌倉女学院1、暁星1、日本大学A1、横浜雙葉1の6校で出題。夏休み前から紹介をしていたこともあって多くの生徒が目を通してくれていたようです。
非常に読みやすいので読書初心者の方や小学6年生以下の方にもおすすめします。世界が広がります。主人公は、「色覚障がい」という共感されにくい悩みを、どのように克服していくのか考えながら読んでみてください。

──「ぼくが思っているほど、人は気になんかしないってことがわかった」(『ぼくの色、見つけた!』より、入試素材文を抜粋)
阿部暁子『カラフル』は、神奈川学園A、芝1、日本大学第三1、明治大学附属八王子A1、森村学園1の5校で出題。
こちらも『透明なルール』同様、出題箇所が予想しやすく、学級委員を決めるシーンが切り取られています。

──「『けど、それでも、私はこれを個性とは言わないでほしい』『私はやっぱり、自分の足で歩けるようになれるなら今すぐそうなりたい』」(『カラフル』より、入試素材文を抜粋)
坪田侑也『八秒で跳べ』は、開智2、共立女子1、栄東東大Ⅱ、聖光学院帰国の4校で出題されました。
開智、栄東と出題が相次いだので、紹介をしました。SNSでも評判が良い本でした。

──「あれがきっかけで、梅太郎はずっと景のことを追いかけてるんだよ。尊敬してて、同時にこいつにだけは負けたくないって思ってる」(『八秒で跳べ』より、入試素材文を抜粋)