今年の冬は、例年よりあたたかい印象ですね。
「えほんやさん」では、『ゆきみちさんぽ』(講談社)の原画展を開催中ですが、同じシリーズの『はるかぜさんぽ』のほうが売り上げがよくて、少々複雑な気持ちになっています(笑)。
佐野美術館と勝手に連動企画
館長さんが日本刀に詳しい方で、佐野美術館所蔵の日本刀も特に名品が揃っているそう。
そして、毎年1−2月に日本刀の展覧会が開催されていたのですが、3年ほど前からなにか様子が違っている……というウワサは聞いてました。
「刀剣乱舞」というオンラインゲームの影響です。(NHKの紅白にも出たりしてだいぶメジャーになってますね)
展覧会初日には、何千人という行列が美術館入り口に並び、それを予想できていなかった初年度は、「え? 日本刀??」「急に、なぜ……?」と、街中がざわざわしていたのを覚えています。
翌年には、刀剣乱舞と三島市、そして佐野美術館とのコラボ企画が立ち上がり2回目となる今年(2019年)、あることがきっかけで、えほんやさんも参加させてもらうことになりました。
それが、このトークイベント
・数あるゲームの中で、なぜ「刀剣乱舞」がこんなにヒットしているのか?
・日本刀って写真や画像で見るのと違うの?
・ゲームがきっかけで注目されるようになった「燭台切光忠」の話
・刀剣に関心のある方を「審神者(さにわ)」と言う
などなど……。
このトークイベントをきっかけに、有志の方があつまり「勝手にスタンプラリー」という企画が立ちあがりました。
公の機関が作った6箇所のポイントをまわる「公式スタンプラリー」
それに便乗して、三島の街をもっと楽しんでもらおうと9店舗の個人店が参加し、公式のスタンプラリーシート(その他三島の地図なら何でもOK)に押印するというシステムです。
「果たしてどれくらいの人が参加してくれるのかな…」と少し心配もあったのですが、予想を上回る反応で、300人分くらい用意していた景品が2週間くらいで底を尽き、あわてて追加発注していただくほど。
もちろんスタンプだけ押して、すぐお店を出られるかたも数名いらっしゃいましたが、絵本を手にとってくれたり、「仕事で嫌なことがあったけど、ここにきて癒されました」と言ってくれた方もいらして嬉しいことのほうが多かったです。
みなさん、ツイッターに感想や買ったものなどをアップしてくれるので、とっても励みになりました。
・三島は小さな街でまとまりがあるので、個人商店同士が連動して何かをすると回遊しやすい
・個人商店はSNSをあまりつかっていないので、地方で上手く使うと情報がまとまりやすい
・三島の人はお祭り好き
……ということ
今年は11月にヒグチユウコさんの展覧会も開催されるし、三島駅からシャトルバスで行けるビュフェ美術館も絵本の企画が開催されるので、連動して何かできたらいいんじゃないかなぁと考えています。(※展覧会は終了しています。)
街の絵本専門店としての「えほんやさん」
お客様にとって「えほんやさん」は、今どんな存在なのか? どんな存在になりたいか? そのために何をしているか?
……と、常に模索しています。
「えほんやさん」のオープン前から考えていた「おかあさんの心の拠り所になれるような場所になりたい」という思いから、週に2回、ボランティアの方にお願いしておはなし会を開いています。
年齢別にしていますが、あくまでも絵本の内容の目安として設けています。
読み手さんも足りないので、募集していたら「やったみたいけど、やり方がわからない……」とおっしゃってた方がいらしたので
イベントをひらいてみると、関心が高い方が多く、すぐに埋まってしまうくらい人気の講座です。
えがしら みちこ
1978年、福岡県生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。絵本に『あめふりさんぽ』『さんさんさんぽ』『ゆきみちさんぽ』『はるかぜさんぽ』『ねんねのうた』『クリスマスのおとしもの』、『いちねんせいの1年間 わたし、もうすぐ2ねんせい!』(文・くすのきしげのり)『せんそうしない』『ありがとう』(ともに文・谷川俊太郎)『はこちゃん』(文・かんのゆうこ 以上すべて講談社)、『おたんじょうケーキをつくりましょ』(教育画劇)、『なきごえバス』(白泉社)、『いろいろおてがみ』(小学館)、『しいちゃんおひめさまになる』(アリス館)、『あのね あのね』(あかね書房)、『あなたのことが だいすき』(原案・西原理恵子 KADOKAWA)など、装画と挿絵に『あかりさん、どこへ行くの?』(フレーベル館)、『さくら 原発被災地にのこされた犬たち』(金の星社)などがある。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。2018年、子育てママパパの居場所にと、静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」をオープン。代表もつとめている。 http://www.tenkiame.com/
1978年、福岡県生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。絵本に『あめふりさんぽ』『さんさんさんぽ』『ゆきみちさんぽ』『はるかぜさんぽ』『ねんねのうた』『クリスマスのおとしもの』、『いちねんせいの1年間 わたし、もうすぐ2ねんせい!』(文・くすのきしげのり)『せんそうしない』『ありがとう』(ともに文・谷川俊太郎)『はこちゃん』(文・かんのゆうこ 以上すべて講談社)、『おたんじょうケーキをつくりましょ』(教育画劇)、『なきごえバス』(白泉社)、『いろいろおてがみ』(小学館)、『しいちゃんおひめさまになる』(アリス館)、『あのね あのね』(あかね書房)、『あなたのことが だいすき』(原案・西原理恵子 KADOKAWA)など、装画と挿絵に『あかりさん、どこへ行くの?』(フレーベル館)、『さくら 原発被災地にのこされた犬たち』(金の星社)などがある。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。2018年、子育てママパパの居場所にと、静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」をオープン。代表もつとめている。 http://www.tenkiame.com/