肌寒い季節に心が温まる『てぶくろ』読み聞かせのコツ
「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」隊長がお教えします
2022.12.13
キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!
朝日新聞に投稿された実話をもとにした、心がぽっかぽかになる絵本です。いもとようこ先生が、新聞を読んで心を動かされ、自分なりの解釈を入れ込みおはなしを完成させたそうです。
本当にあったお話がもとになっていることは、とくに子どもたちが知る必要はありませんが、読み手はこの物語をより深く理解するという意味でも、心に止めておいて欲しいと思います。
それから絵本を取り出し「それじゃ『てぶくろ』という絵本を読みます」と始めます。
みみたんがおねえちゃんに「てぶくろを かしてー」と言うシーンは、余韻を感じるように、なるべくゆっくりめくります。
おねえちゃんは、片方の手から手袋をはずし、みみたんに貸してあげます。もう片方の手袋も貸して、と言うみみたんにおねえちゃんは、手袋をしていない手でみみたんの手をぎゅうっとにぎってあげます。
「おねえちゃんと てを つなげば…… てぶくろは ひとつで いいんだね!」
子どもたちがわかりやすいように、おねえちゃんの手袋とみみたんの手袋を、指でさしてあげるといいでしょう。
ここでも赤い一組の手袋が確認できるように、かるく指でさしてあげてください。
こんどはいろいろな動物たちと手をつなぎます。それでもやっぱり手袋はひとつ。
このシーンの絵はページをまたがっています。子どもたちは、手をつないだ動物たちを左から右へ視線を動かしながら、確認しています。そんな子どもたちの呼吸を感じつつ、ページをめくってください。
クライマックスのこのシーンには、いろいろな動物たちが描かれています。子どもたちの目線をとらえ、しっかりと見せてあげてください。
そしてラストの一文「おばあちゃんの こころは ぽっかぽかでした」も、しっかりと伝わるように、笑顔で読んであげてください。
みみたんが、「てぶくろは ひとつ」と気づくシーンでは、子どもたちも同じように気づきます。はっ! とした表情の子どもや、なかには「そっか!」と小さく声あげる子どももいます。
そんな子どもたちの気づきをたいせつにしながら、読んでほしいと思います。
本とあそぼう 全国訪問おはなし隊
たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。 2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。 スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね! https://ohanashitai.kodansha.co.jp/ X(旧Twitter):@ohanashitai55 Instagram:@kodanshaohanashitai
たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。 2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。 スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね! https://ohanashitai.kodansha.co.jp/ X(旧Twitter):@ohanashitai55 Instagram:@kodanshaohanashitai