2022.06.13

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非会員差別に免除儀式… 危険PTAを判定する7つのチェックリスト

ノンフィクションライター・大塚玲子さん「PTAの手引き」#2 ~非会員という選択~

ノンフィクションライター・編集者:大塚 玲子

子どもの登下校見守りをPTA活動としている学校もあります。 写真:アフロ

自身も数々のPTA活動を経験してきたノンフィクションライターの大塚玲子さん。そのなかでも、「これは、おかしいのでは」と、理不尽を感じるシーンはいろいろあったと言います。

近年、「PTAは任意団体であって入会は任意、入るのもやめるのも自由である」ということが一般的に周知されてきました。しかし、実際に子どもが通っている学校のPTAをすんなり退会できるものかといったら、なかなか難しいのも現実です。

今回は、大塚さんが取材してきたPTAのリアルエピソードを絡めて「こんなPTAは危険かも」という7項目と、意見の出し方や退会、非会員という選択肢について話をうかがいます。

※全6回の2回目(#1を読む)

ここまでくると相当マズい!? いざPTAチェックを!

《危険なPTAを見極める チェックリスト7》

●役員(委員・係)決めについて
①免除の儀式が行われている
②免除のために公的な書類の提出を求められる
③推薦を必須とする(推薦を書かない人は、本人が立候補したとみなす)

●非会員家庭の子どもへの対応について
④非会員家庭の子どもを登校班からはずす
⑤非会員家庭の子どもにだけ記念品などの物をあげない

●その他の対応について
⑥集まりに欠席するときは代理を立てなければならない
⑦おたよりの文章が、やたらと上から(高圧的)

現在、多くのPTAが嫌われている最大の要因は、「活動の強制」にあると、大塚さんは語ります。

「もっとも活動強制の性質が目立つのは、最初の保護者会で行われる、クラスの役員(委員・係)決めではないでしょうか。長い沈黙のあと、結局クジやじゃんけんで役を決める羽目になる……ということはよくあるものです」(大塚さん)

このような役員決めにおいて、「①免除の儀式が行われているPTAには、注意してほしいと大塚さんは指摘します。

「免除の儀式というのは、本人が役員(委員・係)を引き受けられない理由を説明し、その理由を認めるか否か、他の保護者に挙手で決めさせるというものです」(大塚さん)

また、「②免除のために公的な書類の提出を求められる」というのも、実際にある話だと言います。

「PTA活動をできない理由を証明させるため、『家族を看病しているなら医師の診断書を持って来い』とか、『ひとり親なら住民票の提出を』などと、書類の提出を要求するPTAもときどきあります。

でも、そもそもPTA活動は任意ですから『できない理由』を人に説明する必要もないし、ましてや証明する書類を提出する必要も、本当はありません」(大塚さん)

話を聞いていると、「そんなに怖いPTA、本当にあるの!?」と思うところですが、これらは現実に起こっている出来事だというから衝撃です。

また、次年度の本部役員の選出方法で、「③推薦を必須とする(推薦を書かない人は、本人が立候補したとみなす)」というものもあるといいます。

「子どもが1年生で、他の保護者をよく知らない状況なのに『誰かを推薦しろ』というのは無茶な話。なかには『他の人を推薦しない場合は、本人の立候補とみなす』という野蛮な手紙を出すPTAも、たまにあります」(大塚さん)

非会員家庭の子への差別的対応は絶対NG!

PTA非会員家庭の子どもへの対応についても、警鐘を鳴らします。

「『④非会員家庭の子どもを登校班からはずす』とか、『⑤非会員家庭の子どもにだけ記念品などの物をあげない』というPTAもありますが、公共性を欠いており、問題があります。

PTAは、その学校に所属しているすべての子どものための団体で、活動の対象は『すべての子ども』。けっして会員の子だけの団体ではないのですが、まだその点を勘違いされている人も少なくありません。そこが問題の大元と感じます」(大塚さん)

非会員となった保護者が、PTA側から「行事の記念品をほしければ実費を払ってください」と言われることもあると、大塚さんは言います。

「そもそも、個人情報を正しく取り扱っていたら、PTA役員は『誰が非会員であるか』を把握できません。

非会員を特定できるのは、学校がもつ保護者の個人情報をPTAが無断で使用しているから。この場合、学校もPTAも個人情報保護法令に反したやり方をしています」(大塚さん)

その活動 本当に必要ですか?

多くの活動に強制がつきまとうPTAですが、特に必然性がないのに、「⑥集まりに欠席するときは代理を立てなければならない」というルールがあるケースも。これも問題があるやり方です。

「ベルマークのような活動ですら『自分が参加できないなら他を探して連れて来ないといけない』というのは、本当に意味がわからない強制ですよね。

《集まった人で、できることをやる》で済むはず。すべての人がこの共通認識を持てれば、強制を手放せるはずなのですが……」(大塚さん)

また、「⑦おたよりの文章が、やたらと上から(高圧的)」なPTAも、要注意だと大塚さん。

「『これこれの理由は認められません』『必ず何々を提出するものとする』など、対等な人間関係では使わないような言い回しのPTAのおたよりを、取材しているとときどき見かけます。

そういったPTAは、学校の権力を、自分たちのものと勘違いしている可能性があります」(大塚さん)

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