アメンボの名前の由来は「飴ん棒」飴のような甘い匂いがするってほんと?

【ちょっとマニアな生きもののふしぎ】サイエンスライター・柴田佳秀先生が見つけた生きもののふしぎ

サイエンスライター:柴田 佳秀

おんぶするアメンボ
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アメンボは雨と関係あるの?

もう少しすると雨の季節がやってきますね。雨の生きものといえば、アメンボをイメージする方が多いのではないでしょうか。たしかに、雨上がりの水たまりをすいすいと泳ぐアメンボを見ることがありますし、そもそもアメンボなんていう名前からして、雨とすごく関係がありそうに思えますよね。

ところが、このアメンボという名前は雨とはまったく関係がありません。アメンボの“アメ”は、食べる“飴”のことなんです。では、なんで飴と関係があるのか。それは飴のような匂いがするから。

アメンボを指でつかんで匂いを嗅ぐと、醤油系のべっこう飴のような匂いがするんです。それが名前の由来で、飴のような匂いがする棒のような虫だから飴ん棒(あめんぼう)と呼ばれるようにといわれています。また、飴ん坊という説もあります。

ただ、日本にはアメンボのなかまが28種もいて、種によって匂いが違います。飴のような匂いがするのは、もっとも一般的な種であるナミアメンボと最大種のオオアメンボで、森の泉に棲んでいるコセアカアメンボは柑橘系のような匂いがします。
ハエを食べるオオアメンボ

アメンボは水面のハンター! あの生きものにそっくりな獲物の捕らえ方とは?

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