謎の恐竜の正体がわかった!

長年、長いうでの化石しか見つかっておらず、謎の恐竜とされてきたデイノケイルス(「恐ろしい手」という意味)のすがたが、ついにわかりました!
2006年と2009年にモンゴルのゴビ砂漠で、2体の化石が発掘されました。2体をあわせることで、全体の骨格をしらべたところ、デイノケイルスは驚くべきすがたをしていることがわかりました。

なんと、全長は11mにもなり、体重は6.4トンと推定されました。あごの部分は細長く、くちばしがあり、背中には大きな帆を持っていました。また、胃と考えられる部分からは、1400個以上もの小石が見つかりました。食べた植物の消化を助ける役割をしていたのでしょう。
魚のうろこや骨も、腹の部分から見つかっており、植物だけでなく、魚も食べていた、雑食の恐竜だということがわかりました。

今回の調査から、デイノケイルスは、大型の植物食恐竜のように空洞の多い骨、肉食恐竜のスピノサウルスのような背中の帆(ほ)、中型の植物食恐竜のようなくちばしなど、さまざまな特ちょうをあわせもった、驚くべき恐竜だったことがわかりました。
また、体には羽毛を生やし、前うでには、翼もそなえていた可能性もあると考えられています。

■関連:「恐竜」158ページ