来場者数20万人を突破!まだ間に合う!特別展『鳥』の見どころを高校生がご紹介!

MOVEラボ研究員が特別展『鳥』の注目ポイントをレポート!

史上最大の飛ぶ鳥・ペラゴルニスに注目!

僕は古生物が特に好きなので、進化の歴史に注目しました。ここでの目玉はペラゴルニスです。これは翼開長7mの歯を持った史上最大の飛ぶ鳥で、どのグループに属するのかはまだよく分かっていません。

これほど大きいと本当に飛べたのか疑問に思うかもしれませんが、国立科学博物館の地学研究部 生命進化史研究グループ 研究主幹である對比地孝亘さんによると、飛ぶときには使わない足が小さく退化していることと、体の形から計算すると、飛んでいた可能性が高いとのことでした。

しかしこの方法で計算すると一部の翼竜が飛べなかったことになってしまうそうです。また脳も飛ぶことができるほど発達していたようです。脳全体が大きくなるほど、より多くの情報を一度に得られるようになります。また、三半規管が細くカーブが大きいほど俊びんなのですが、ペラゴルニスはどちらも発達していたようなのです。この展示はデイノニクスの横に置いてあり、見落としてしまいそうなので興味を持っていただけた方はぜひ注意して見ていただきたいです。
国立科学博物館・地学研究部 生命進化史研究グループ 研究主幹の對比地孝亘さんが疑問に詳しく答えてくださいました。
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鳥類は進化が進むにつれて、体が小さくなる!

今回一緒に回っていただいた柴田先生によると、鳥類は進化していくにつれ体が小さくなっていくとのこと。実際に、会場を進むにつれ鳥が小さくなっていくことがわかると思います。また、スズメのなかまは英語でソングバードと言われるように、鳴き声に特徴があり、会場では鳴き声を聞くことができるので、ぜひ聞いてみてください。

そして柴田先生は今回展示されている『チバエナガ』の最初の報告者のひとりで、現在は正式に亜種とは認められてはいませんが、今後チバエナガが増えていけば亜種として認められるかもしれません。
古生物好きの僕にとって、生物進化の歴史も学べ、現世の鳥の生態や最新の分類に触れることができる特別展『鳥』は本当に興味深く、ひきこまれる内容でした。
取材・文/MOVEラボ研究員・ひであき

柴田先生の「特別展『鳥 』」レポートはこちら!

特別展『鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~』
会期 :2024年11月2日(土)~2025年2月24日(月・休)
会場 : 国立科学博物館 東京・上野公園(〒110-8718東京都台東区上野公園 7‐20)
National Museum of Nature and Science (Ueno Park, Tokyo)
https://toriten.exhn.jp/

鳥もふくめた生きものの進化の歴史も解説し、鳥類全体が見渡せるつくりに!

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