都会で「ヒラタクワガタ」を見つけるコツ!中学生昆虫博士が採集レポートを大公開

MOVEラボ研究員助手しんご「ボクの、観察・研究日記」vol.8

MOVEラボ研究員・助手の工藤真悟(中2)

昆虫から化石まで! 研究者顔負けの観察眼を持つ中学生がレポート!

工藤真悟

「講談社の動く図鑑MOVE」の中学生研究員、工藤真悟(くどうしんご)です。昆虫や化石、鉱物など、生きものと自然が大好きなボクにとって、「フィールドワーク」は命! 今回は、ヒラタクワガタを都内で採集する際のポイントを解説。

昆虫採集は、事前のリサーチや工夫が成功を左右します。ヒラタクワガタの生息場所や環境、採集できる時期や飼育する際の注意点など、実体験のレポートをお届けします。

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大型のヒラタクワガタを採集できるかも!

ヒラタクワガタは大きいと80ミリを超えるような大型のクワガタです! 大型になるとつや消しや顎の形が小型に比べ、ずっとかっこよくなります。また、離島には亜種が分布していて、対馬や五島列島の亜種は本州と比べると顎の形が全く違い、比べ物にならないくらい大型になるのでいつか見てみたいです。

採集できる時期や場所は?

時期についてはカブトムシやミヤマクワガタに比べてかなり早くからいます。越冬を終えた個体がゴールデンウィークごろにはもう活動していて、お盆くらいの時期に新成虫が出てくるのでその時期にも狙えます。しかし6月中旬から8月中旬の真夏には少なく、ほぼ見ることができません。

東京23区などの都会でも、樹皮めくれやウロ、根元の穴などがあるクヌギやコナラがあるような公園であれば見つかるかもしれません。また、大きい河川の河川敷に生えているヤナギやオニグルミなどの木から採集したり、冬に河川敷に落ちている朽ち木を割ることで成虫も幼虫も採集したりすることができます。意識して探してみると近所の公園や河川敷でも見つけられるかもしれません!

僕も普段は家から15分くらいのところで採集しています。暖かいところに多い種なので、東北のほうだと関東や関西に比べてとても少ないですが、関西は他の地域に比べると多く、とてつもない量のヒラタクワガタが採集できるそうです。

採集記 6月13日

ヒラタクワガタは臆病なので夜活動するときもウロの中や樹皮めくれの中を好みます。だから採集するときには昼のうちにウロや樹皮めくれを探しておいて夜にそこを回ると効率がいいです。

光を当てるとすぐウロの中に逃げてしまうため、ウロや樹皮めくれの中からピンセットや引っ搔き棒を使って搔き出すとよいです。よくヒラタクワガタが入っているウロは樹液の甘い独特なにおいがしてなおかつある程度大きいウロです。昼の間にコクワガタが入っているウロは期待大かもしれません。
今まで採集した中で最大のヒラタクワガタ
ここはずっと通っているポイントなので、日暮れを待っていつも目をつけているウロを覗きます。18時くらいから採集を開始すると早速ウロの中にヒラタクワガタのオスがいました! すぐ引っ込んでしまったのでピンセットと棒を駆使してウロの中から出します。5分くらい格闘してやっと出すことができました! 挟まれてみると全然放してくれず、力もとても強かったので血が出てしまいました。あまり挟まれないほうが良いかもしれません。

ヒラタクワガタのあまり大きくない個体はつやつやなので、大型個体のつや消しとはまた別の良さがあります。このウロにはいませんでしたが、雄がウロに入っているとメスも一緒に入っていることがあります。1匹採集しても注意深くウロの奥を見ましょう。

19時目前になったところで、別の木には根元の部分に大きなお尻が見えました! ヒラタクワガタはウロだけでなく木の根元の樹液が出ている部分にもいることが多いようです。お尻をつかんで引っ張り出すと、とても大きい雄! 家に帰って計ると54ミリありました。生きている状態で50ミリ以上のヒラタクワガタを捕まえたのは人生初です。関西だと50ミリ台は普通だそうですが、関東だと50ミリ台の個体は少ないのでとても嬉しいです。

一時間程度の採集でしたが、この日はたくさんのウロを回って多くのヒラタクワガタを観察することができました。一度ヒラタクワガタを採集したウロでも少し時間を置くと別の個体やコクワガタが入っていて楽しかったです。また、樹液にノコギリクワガタも集まっていました。スズメバチも多かったので、採集するときは刺されないように気を付けてください。

飼育するときの注意点

飼育するとき、ヒラタクワガタは凶暴なので絶対に1匹で飼育しましょう。片方が殺されてしまうなんてことがよく起こります。メスとペアリングするときもメスのことを殺してしまうことがあるので顎を結束バンドなどで縛り付けて開かなくするとよいです。そうすればメスを殺すことはありません。ゼリーを替えるときにも挟まれないように注意してください。挟まれるととても痛いし何より血が出ます。力が強いのでしっかり閉まる蓋で飼いましょう。
また、採集するときにはウロや樹皮めくれを壊さないようにしましょう。壊してしまうとそのウロや樹皮めくれにはヒラタクワガタはもう住めなくなってしまいます。壊さなければそのウロには後日また別の個体が入っていることが多いので壊さないようにしましょう。ウロを壊すと他の採集者にも迷惑がかかり、ヒラタクワガタも住めなくなってしまいます。

ぜひ大型のヒラタクワガタを取ってみてください!

写真・文/工藤真悟

〈MOVEラボ研究員とは?〉
MOVEラボ研究員は、厳正な選考によって選ばれた、生きものや自然科学に興味のあるMOVE読者の代表です。研究員は、MOVEラボの活動に参加し、フィールドや博物館、動物園などをリアルに楽しみます。また、ラボの研究員は、自分たちの研究レポートをMOVEラボのサイト上で発表します。

メンバーは現在22名! 中学生以上は「助手」として活動しているよ!
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