田んぼは、魚にとっては過酷な環境
また、たとえ水があっても、田んぼの水は温度が高く酸素があまり溶け込んでいないので、多くの魚は暮らしにくい環境なのです。しかし、そんな過酷な田んぼでも平気な魚もいます。その代表がドジョウです。
メダカは田んぼと用水路を行ったり来たり
むしろライバルとなる他の魚や怖い天敵があまりいないので、メダカにとっては暮らしやすく、ここで卵を産み数を増やします。そして、中干しの前に、水といっしょに用水路に流れ出ます。メダカは田んぼと用水路を行ったり来たりして暮らす魚なのです。
現代の田んぼは暮らしにくい
そして、年々機械が大型になり、重くなっています。重くなると機械が田んぼの泥にはまって動けなくなってしまうので、現代の田んぼは、機械が泥に沈み込まないように地面が堅くつくられているのです。
そのため、冬は徹底的に水を抜いてしまうため、土はからからに乾いています。これではわずかな湿り気さえあれば生きていけるドジョウやトンボの卵さえも死んでしまい、生きものが暮らす事ができない田んぼになってしまうのです。
柴田 佳秀
元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。
元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。