「ぼくの未来」についての作文が宿題に出た日、仲良し3人組の少年のひとりが友達に重大な告白をします。あの日、あの時、何が起きたのか? 今回取り上げるのは「1月24日」(1998年)。
惑星ラセスタが氷河期を迎えたことで、さまざまな星に旅立ったラセスタ星人。彼らは、ふたつの約束をしていた。ひとつは、母星の氷河期が終わったらラセスタ星に戻ってくること。もうひとつは、もしラセスタ星が滅びてしまった場合、ラセスタ周期5歳(地球人なら10歳)の者たちが、となかい座のイリスに集まり、移住可能な惑星を探して旅に出るというものだった。
そして、地球人として暮らしていたひとりの少年がその使命を担うことになる。
宇宙人だった少年
するとそれまで黙っていた悟が、ふたりに告白する。その日の朝、母親から自分が「ラセスタ星人」であると、聞かされたのだ。
そして、ラセスタ星が消滅したことで、ラセスタ周期5歳である自分は、自然とラセスタ星人の姿に戻ってしまうこと、そして約束の場所に集まり、新しい故郷を探しに旅に出る使命を帯びていることを知った。悟は自分の正体を、たっちゃんとみのっちに明かすが、ふたりは悟の姿に驚き、その場から逃げてしまう。
しかしその夜、たっちゃんは悟自身が自分の正体を知り、寂しい思いをしているのではないかと考えた。そして、悟の力になりたいとも。
みのっちも同じ気持ちで、たっちゃんの家にやってきて、ふたりは悟の家に向かう。