
ご当地キャラが大さわぎ☆東北はっけんミステリー!【秋田編 第1回】
秋田に大事件!「パラレルワールド! お米のない世界!?」みどりネコ (4/4) 1ページ目に戻る
2026.04.17
作家:みどりネコ
「でも、たんぽ小町ちゃんは、ちゃんと元の世界にいるんだよね?」
「んだッチ。たんぽ小町ちゃんに悪いことしたッチ。」
よかった。元の世界にいるなら安心だ。はちくんは少しホッとしました。お米のない世界ってどんな世界なんだろう。はちくんは、なんだかドキドキしました。棚にある小麦粉は、大きな茶色の紙袋に入って売られています。商品名がアルファベットで書かれたカラフルなデザインのものもあります。
「す、すごい、いっぱい種類があるワン!」
うどん用、パン用、お菓子用、パスタ用というのもあります。棚にたくさんならんでるのは、小麦粉だけではありません。とうもろこし粉やそば粉もあります。
「この世界では、パンや麺がごはんの代わりなんだワン……あれ? んだッチ?」
そこにはもう、んだッチのすがたはありません。
「おーい、んだッチ~どこに行っちゃったの~?」
いつのまにか、んだッチは、買い物かごを持ってお菓子を選んでいます。ポテトチップスにチョコレート、クッキー。買い物かごには、んだッチが選んだお菓子がたくさん入っています。
「んだッチ! なにしてるの?」
「元の世界に帰る前に、もぐもぐタイムだッチ。」
「だめだよ。今食べたら、きりたんぽ鍋が食べられなくなっちゃうワン。」
「はーい……。わかったッチ。」
んだッチはちょっぴり残念そうです。
「あれー? そういえば、ここにはおせんべいがないワン。」
「おせんべいはお米からできてるッチ。」
お菓子を棚にもどしながら、んだッチが言いました。
「お米? そっか、お米がないから、お米から作るお菓子もないんだワン。」
「そういえば、オラの好きなポン菓子もなかったッチ。」
「『バター餅』もないかもしれないワン。」
「餅米もお米だッチ。」
はちくんは、ほんのりバターの香りがする「バター餅」が大好きで、よくおやつに食べていました。
提供/日本バター餅協会
あちこちさがしてみましたが、やはりどこも「バター餅」は見あたりません。大福やおはぎ、お団子など、餅米を使った和菓子はこの世界にないのです。
「お米や餅米がないと、お菓子も変わっちゃうんだワン……。」
好きなお菓子がなくて、はちくんは少しがっかりしました。
実は、他にもこの世界にはないものが……。それは一体? 第2回は4月18日更新!
もっとくわしく! 秋田コラム
令和の米騒動
2024年から2025年にかけて、猛暑や水不足の影響でお米の収穫量がへったうえ、大きな地震への不安から買いだめがおこり、店頭からお米が消えた出来事。お米の価格が高くなり、国は備蓄米の放出や海外からの輸入などの対応をとって、みんなに行きわたるようにしたんだ。この出来事は、お米の大切さを改めて考えるきっかけになったともいえるね。
なまはげ
秋田県の男鹿半島で、大みそかの夜に「泣ぐ子はいねがー」などと、大声で叫びながら家々をまわる「なまはげ」。ツノのある恐いお面をつけていて、見た目は鬼みたいだけど、「来訪神(らいほうしん)」といって、おとずれた家に幸せを運んでくれるありがたい神様なんだ。なまはげの衣装(ケデ)から落ちたワラは縁起が良くてお守り代わりにもなるんだって。



































みどりネコ
秋田県生まれ、宮城県在住。2021年、第一回みちのく童話賞で大賞受賞。児童文芸サークル「みちのわ」所属。みちのく童話会、日本児童文芸家協会会員。 作品に「まほうの天ぷら」(『まほうの天ぷら』/国土社 に収録)、「Tのかまくら」、「黒い石」など(『東北6つの物語』シリーズ/国土社 に収録)。
秋田県生まれ、宮城県在住。2021年、第一回みちのく童話賞で大賞受賞。児童文芸サークル「みちのわ」所属。みちのく童話会、日本児童文芸家協会会員。 作品に「まほうの天ぷら」(『まほうの天ぷら』/国土社 に収録)、「Tのかまくら」、「黒い石」など(『東北6つの物語』シリーズ/国土社 に収録)。