ご当地キャラたちが主役⁉ 東北の魅力が詰まった物語連載山形編、最終回!
東北の“ご当地キャラ”たちが活躍する、オリジナルストーリー連載。
朝日町の桃色ウサヒや寒河江市のチェリンが活躍する【山形編】もいよいよクライマックス!
書き下ろしのストーリーに加えて、知れば山形に行きたくなる名物・特産品のマメ知識も♡
山形&東北愛あふれる物語をぜひお楽しみください。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・地域・出来事とは関係ありません。
前回までのあらすじ
「山形花笠まつり」の練習合宿に参加することになった山形のご当地キャラたち。
みんなではりきって花笠踊りを練習してみるも、うまく踊れないチェリンとペロリンはすっかり落ち込んでしまいます。
ペロリンの相談にのったウサヒは、とっておきの解決策を教えてあげたみたい。一体どうやって解決するのかな?
リンゴとワインで有名な朝日町に住んでいるピンクのウサギの着ぐるみなんだ。体長は耳まで入れると2メートル30センチくらい。スノーボードから素潜り、田植えまでこなす行動派だけど、瞳はどこか虚ろ。好きなものはうまい話ともうけ話だよ。
サクランボで有名な寒河江(さがえ)市のイメージキャラクター。いつもニコニコ元気なサクランボの妖精。頭にくっついてる大きなサクランボは右が佐藤錦で左が紅秀峰なんだって。おいしそうだね。
山形県のおいしい農産物等をPRしているよ。みどり色の三角の形は、自然が豊かで山の多い山形県を、左右に広がった口は県内を流れる最上川をイメージしてるんだって。山形県のおいしいものを食べるのも大好きで、ついつい食べすぎちゃったりするんだ。こう見えて逆立ちが得意なんだよ。
【山形】『桃色ウサヒの不思議な耳とみんなの花笠まつり』第3回
練習合宿もいよいよ大づめ。今日もはっぴを着たペロリンと、同じくはっぴを着てほっかむり姿のウサヒが、キレキレの花笠踊りを踊っています。
「え!? ペロリンどうしたの!? この前まで、笠落としまくりだったのにさ」
「ホントホント! すごいよね。こんなにばっちり踊れるなんて、ウサヒとどんな練習したのかな」
もう、ペロリンのあまりの上達ぶりを、尊敬するやらうらやましいやらです。
ところが、誰かが言いました。
「あれ? ペロリンの手って、ピンク色だった?」
「えっ? あ、ホントだ!はっぴで隠れてて気が付かなかった!」
「そうだよね、確かペロリンの手って、みどり色のはず。なんでピンク?」
「……そういえばさ、ペロリンの腕、あんなに長かったっけ?」
「ていうか、ウサヒも、なんでほっかむりなの?」
みんながザワザワしはじめ、その様子に気を取られたペロリンが、バランスを崩してよろけてしまいました。
そして、ペロリンの笠が、ウサヒの頭にぶつかって……ウサヒの頭の手ぬぐいが、はらりと落ちてしまいました。
「ひぇぇぇぇぇ! ウ、ウサヒの耳が……ない!」
そこにはまあるい頭だけのウサヒの姿が……。
「きゃあぁぁー! な、なんでウサヒの耳がないの!」
耳のないウサヒの姿に、びっくりぎょうてんの大騒ぎ。ウサヒとペロリンの周りに、みんなが集まってきました。
輪の中心で、ペロリンは気まずそうにうつむいて、ウサヒはトレードマークの虚ろな目が、さらに虚ろになっています。
しばらくうつむいていたペロリンが、覚悟を決めたように顔を上げて、ウサヒを見ました。
ウサヒが、ゆっくりうなずきます。
すると、ペロリンが、おもむろにはっぴを脱ぎはじめ……なんと、ウサヒの耳を持ったペロリンの姿があらわれました。
ウサヒの耳は、まるでペロリンの体の一部のように、ピコピコと動いています。
「ひゃぁぁぁー、ペロリンが、ウサヒの耳を持ってる!」
「えっ! すごっ! てか、なんでなんで?」
と、その姿に、またまたびっくり大騒ぎ。
ウサヒが、ちょっときまりの悪そうな顔をして、まあるい頭をかきながら、話し始めました。
「……ホントは、内緒だったんだけどさ。実は、ぼくの耳は、取り外しできるんだよ」
「はあぁぁぁぁ?」
するとペロリンが、
「きてけろくんが、差し入れ持ってきてくれたあの日、みんなも覚えてるでしょ。ペロリンとチェリンが、どんなに練習しても、うまく踊れなくてさ。めちゃくちゃ落ちこんで、どうしたら踊れるようになるのかずっと考えてたんだペロ。それで、みんなが上がった後の大露天風呂でさ、ウサヒに相談したんだ」
そして、そのときウサヒが耳を貸してくれたことを、みんなに話しました。
「だからウサヒは、ほっかむりだったんだ」
「ペロリン、練習がんばったんだね!」
「二人ともすごいよ!」
話を聞いていた雪ごろうたちは、ウサヒとペロリンが思っていたより、あっさりとウサヒの不思議な耳の話を受け止めてくれました。
そして、ペロリンからウサヒの耳を借りて、しげしげながめたり、耳のないウサヒの頭をなでたりしました。
「ウサヒの耳って、こんな感じなんだ」
「ふわふわと見せかけて、めっちゃマッチョ!」
なんて、さわった感想を言い合って、盛り上がっています。中には、
「やっぱり、花笠まつりで耳がないのは、まずいんじゃない?」
「それにウサヒは、耳がなくて不便じゃないの?」
と、ウサヒを心配してくれる人たちも。
「だったら、ペロリンは、マジックハンド使って踊ってみたら?」
「近所のおばさんが持ってるから、マジックハンド、借りてきてあげるよ!」
なんて、ナイスなアイデアを出してくれる人までいます。なんだかみんな一致団結、いい雰囲気です。
こうして花笠まつり合宿は終わったのでした。




































