
おばけだけど怖くない!? ギフトにおすすめの“かわいくて不思議”な「おばけの絵本」3選[絵本の専門家が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #24~おばけの絵本~ (4/4) 1ページ目に戻る
2026.08.13
絵本コーディネーター:東條 知美
最後にご紹介するのは、漫画家、イラストレーターとしても活躍されている絵本作家・ながしまひろみさんの『まっくらぼん』(岩崎書店)。
暗闇の中で子どもを守る「まっくらぼん」とは?
ある夜、海辺の小さな町で停電が起こります。すみちゃんとお母さんのおうちも真っ暗です。灯りを探しに行くお母さんと、ひとり残されておびえるすみちゃん。そのとき──。
「ぼくと ともだちに なると こわくないよ」
「まっくらで おおきな いきもの」が立っていました。これが「まっくらぼん」です。
満天の星の下、「まっくらぼん」の背中に乗り、飛び回って町を探検するすみちゃん。暗闇の中で、町にはたくさんのにおい、たくさんの音があふれていることに気づきます。そして、灯台の上から灯りを取り戻した町を見て、すみちゃんはお母さんが恋しくなるのでした。
暗闇の中で子どもを守る「まっくらぼん」は、おばけ? 妖怪? 神さま? それとも……。読者の心にゆだねられた「まっくらぼん」。あなただけの「まっくらぼん」。
暗闇が舞台の本作は、「光」の印象をはしばしに感じる絵本でもあります。星空、窓の明かり、灯台の光。そして、「まっくらぼん」という守り人のような存在の「光」、すみちゃんという子ども──かけがえのない生命の「光」です。
「まっくらぼんと いっしょに あかるい ほうへ。」
「光」は「希望」と言い換えてもよいでしょう。初めてこの絵本を読んだとき、私は不思議と励まされるような気持ちになりました。
誰もが暗闇(悲しみや寂しさ)から逃れることはできない、でも光(希望)は決して消えない──。ながしまひろみさんの作品はいつも、ほんの少しの寂しさと、消えない灯りを読者の胸に宿します。
大人の方にもおすすめしたい一冊、ぜひ親子で楽しんでいただきたいです。
*読み聞かせ 3・4さいくらいから
*ひとり読み 5さいくらいから
取材・文/星野早百合
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星野 早百合
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。




































東條 知美
1973年、新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、小・中学校図書館などでの勤務を経て、「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。 子育てや教育、ジェンダーなどのテーマの下、絵本の可能性と魅力を幅広い世代に伝えながら、全国自治体で課題解決へのヒントを探る講演を行う。各種メディアのほか、バラエティ番組や情報番組にも出演。バンタンデザイン研究所では、絵本作家コースの講師を務める。 公式サイト https://www.tojotomomi.com/ ブログ「僕らの絵本」 https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entrylist.html
1973年、新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、小・中学校図書館などでの勤務を経て、「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。 子育てや教育、ジェンダーなどのテーマの下、絵本の可能性と魅力を幅広い世代に伝えながら、全国自治体で課題解決へのヒントを探る講演を行う。各種メディアのほか、バラエティ番組や情報番組にも出演。バンタンデザイン研究所では、絵本作家コースの講師を務める。 公式サイト https://www.tojotomomi.com/ ブログ「僕らの絵本」 https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entrylist.html