
「お風呂イヤ!」な子に贈りたい 心がぽかぽかする“お風呂の絵本”3選[絵本の専門家が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #12~お風呂の絵本~ (3/4) 1ページ目に戻る
2026.02.19
絵本コーディネーター:東條 知美
お風呂だってお風呂に入ってみたい!
次にご紹介するのは『おふろさん』(講談社)。2022年、「第23回ピンポイント絵本コンペ」で優秀賞を受賞(受賞時『まよなかのおふろさん』)した、絵本作家でありイラストレーターのせきぐちひろみさんのデビュー作です。
いつも私たちの体をあたためてくれる、ありがた~いお風呂。でも、お風呂だって「お風呂に入ってみたい」と思うことがあるのでは? 本作は、作者のそんな着想から生まれた物語。主人公は、どんぐりまなこがキュートな「おふろさん」です。
ある夜、けんちゃんとパパの会話から「銭湯」の存在を知ったおふろさんは、真夜中に家を抜け出し、坂の上の「大黒湯」を目指します。バスタブが歩き回るなんて、思いも寄らないですよね。
銭湯のおじさんは、驚きながらもおふろさんを優しく迎え入れてくれます。『おもちのおふろ』と同様、こちらの銭湯も細かいディテールにこだわって描かれているため、ファンタジーでも現実のことのように思えてきます。
おふろさんは、おじさんに背中をしっかり洗ってもらい、体をきれいにしてから湯船に浸かります。私たちと同じ、とっても大事なことですね。そして……
「おふろさんは ゆっくり おゆに あしを つけて、」
「とぷんっ」。
このときの、見開きいっぱいに描かれたおふろさんの、なんて気持ちよさそうなこと!
おふろさんは銭湯のおじさんから、みんなをいい気持ちにさせてすごいとほめられます。また、おじさんも、自分の営む銭湯をけんちゃんのパパからほめてもらいます。どちらもとっても嬉しそうです。そう、ほめられるのは嬉しいこと。
一日の終わり、眠りにつく前には、ぜひこんな絵本を読んでほしいと思います。今日のお子さんのがんばりをほめたり、反対に、親御さんのがんばりをお子さんにほめてもらったり。
絵本を贈るお子さんと親御さんに、そうした素敵な時間を過ごしてもらえたらいいですね。お風呂が体をあたためてくれるように、優しい言葉は心をぽかぽかとあたためてくれますよ。

















































































