【発達障害】「算数障害」を「絵本」で伝える “当事者の父”が明かす思い【専門家の解説あり】

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絵本がひもとく「算数がつらい理由」

▲子どもが算数障害と診断。知識を得ようと書店に行っても「算数障害についての本が非常に少なく情報を入手するのが難しかった」と語る水木さん。
▲子どもが算数障害と診断。知識を得ようと書店に行っても「算数障害についての本が非常に少なく情報を入手するのが難しかった」と語る水木さん。
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勉強が苦手なわけではないのに、時間のイメージができなかったり、小銭の支払いで混乱したりと、日常のささいな場面でつまずく我が子。

水木さんは、親として「どう助ければいいのか」と模索する日々が続いたと振り返ります。

デザイン事務所を構え、書籍デザインにも携わってきた水木さんは、自身の経験を活かして「算数障害」をテーマにした絵本の制作に着手します。

自ら出版社を立ち上げ、児童文学作家の濱野京子さん、美術作家のユウコアリサさん、編集者の池田春子さんと共に、みんなで悩みながら、今年2025年に、絵本『すうじのないまち』を刊行したのです。


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主人公は、「さんすうなんて、大きらい!」と感じている女の子・レイナ。

おばあちゃんが焼いてくれた20個のクッキーを家族4人で仲良く食べようとしますが、レイナはうまく分けられず、リビングを飛び出してしまいます。

すると、レイナの部屋へやってきたおばあちゃんが昔話を語りだして……。

▲絵本『すうじのないまち』(濱野京子・文 ユウコアリサ・絵 熊谷恵子 ・解説)より

水木さんが絵本という表現方法にこだわった理由は、親しみやすさにあります。

「絵本なら、親子で一緒に楽しみながら読むことができます。当事者の子どもが読めば、『ぼくもレイナみたいに感じることがあるよ』と自分の気持ちや困難さを説明する助けにもなるかもしれません」

「算数障害」とはどんな状態か

「筆算の位がそろわない」
「計算の手順が覚えられない」
「計算は得意なのに、文章題になると急に解けなくなる」


……こうした姿に心当たりがある家庭も多いのではないでしょうか。

『すうじのないまち』には、レイナを主人公にした物語に加え、算数障害の専門家である熊谷恵子先生(筑波大学名誉教授)の解説が掲載されています。

「算数障害」を図でわかりやすく説明
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