令和の理想PTAは「便利ツールを駆使しつつ やりたいことをやる!」

ノンフィクションライター・大塚玲子さん「PTAの手引き」#3 ~令和時代の理想PTA~

ノンフィクションライター・編集者:大塚 玲子

3割の加入率でも大丈夫 理想のPTAとは

強制をやめ、やれる人がやるという任意の仕組みをとると、どうしても活動希望者が出てこないかも? という心配があります。しかし、「新体制をとることで参加者が2倍になったPTAもある」と大塚さん。

「よほどの小規模校でなければ、全保護者がくまなく活動をする必要はないんです。加入率が3割程度でも良いと私は思いますよ。

その一部の人たちが『みんなの声をひろうんだ、ここはみんなのための場なんだ』という意識を持っていれば大丈夫です」(大塚さん)

それでは、パパママはどんな意識をもってPTAに関わっていけばよいのでしょうか。

「やはり、PTA活動を担っているのは母親が多いですよね。みなさん“良い母親であろう”という意識が強いから、『ちゃんとやらないと』とか『しなきゃいけないんだ』という考えにとらわれてしまうことが多いと感じます。

よく夫から『そんなに嫌ならやらなきゃいいじゃん』と言われたというお母さんの話を聞きますが、それってある意味正しいと思うんです。理不尽のなかで泣きながらPTAをやっている状況って、絶対におかしいですから」(大塚さん)

私たちは、PTAに入るのもやめるのも自由で、自らそれを決めることができます。

「自分が本当にどうしたいかわかっていて、やりたくてやっている人なら『他の人がやらなくてずるい!』って感じないと思うんですね。

PTAにどこまで関わるのか『自分で選んで決めた』、という実感を持って取り組むことが、大事なのではないでしょうか」(大塚さん)

理不尽なPTAに泣きながら活動する保護者が一人でも減ることを、大塚さんは願い続けます。

次回からは、PTA会長をご経験されたことのある識者3名に、実際のPTA現場の話と変革のエピソードをインタビューします。

大塚 玲子(おおつか・れいこ)
ノンフィクションライター・編集者。編集プロダクションや出版社勤務を経てフリーになり、書籍やムックの企画編集、執筆等に携わる。「いろんな形の家族」と「PTA(学校と保護者の問題)」をテーマにした著書多数。

取材・文/遠藤るりこ

大塚玲子さんは、2021年11月に『さよなら、理不尽PTA!』(辰巳出版刊)を上梓。みんな知らないPTAのABCから、改革の虎の巻、実録エピソードまで盛りだくさん!

※PTA連載は全6回。第4回は22年6月15日、5回6月16日、6回6月17日公開予定です(公開日時までリンク無効)。

#4 PTAやめちまえ! ママ漫画家が見た恐ろしい世界
#5 PTA革命を起こしたママ落語家の“PTA経験を宝”に変える方法
#6 PTAを魔界から大人の原っぱへ!PTA会長1000日間で政治学者が見たもの
#1 理不尽PTA”を見極める方法 入会届とポイント制が2大要チェック
#2 非会員差別に免除儀式… 危険PTAを判定する7つのチェックリスト

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おおつか れいこ

大塚 玲子

ノンフィクションライター・編集者

1971年生まれ、千葉県出身。東京女子大学文理学部社会学科卒業。主なテーマは「いろんな形の家族」と「PTA(学校と保護者の問題)」。編...

えんどう るりこ

遠藤 るりこ

ライター

ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆...