【不登校】の選択肢 「学びの多様化学校」横浜・星槎中学校の個々に寄り添う教育

不登校の子どもの新たな学びの選択肢「学びの多様化学校」#7 (4/4) 1ページ目に戻る

小さな頑張りも先生みんなで共有! 「ほめチャット」が起こす笑顔の循環

──一人ひとりを見るためには、先生同士の情報共有も大切になりそうです。どのような工夫をされているのでしょうか。

佐藤先生:星槎中学校には「ほめチャット」というものがあります。生徒が何かいいことをしたときに、教員のグループチャットで「○○さんがこんなことをしていました」「率先して掃除をしていました」と共有するんです。

そして、私自身もできるだけその生徒を探しに行って、「聞いたよ」「助かったよ、ありがとう」と本人に返すようにしています。「なんで副校長先生が知っているの?」と驚く子もいますが、見えないところでの頑張りを誰かが見てくれていたとわかることは、子どもにとって大きいと思います。

大掃除に取り組む生徒たち。日常の小さな頑張りも、先生たちで共有している。  写真提供:星槎中学校
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親が元気になれば子どもも元気に、笑顔の循環

──子どもたちの変化は、保護者にも影響がありそうですね。

佐藤先生:そうですね。最初の保護者会で、これまでの思いを涙ながらに話される方もいます。

家では、どうしても困っているところや課題が目につきやすいと思います。でも学校では、「こんなことを頑張っていましたよ」「こんないいところがありましたよ」と伝えられることがあります。そうしたお子さんのエピソードは、できるだけ保護者の方にもお伝えしています。

月に1回、保護者会をしているのですが、この日を楽しみにされている方が多いのも、そうした理由からかもしれません。保護者の方が元気になると、お子さんも元気になる。お子さんが元気になると、保護者の方も元気になる。笑顔の循環を、もっと増やしていけたらいいですね。

キャンプ実習での水鉄砲を使った川遊びの様子。教室を離れた体験活動は、子どもたちが一歩成長するきっかけになる。  写真提供:星槎中学校

──現在、学校に行きづらいお子さんを持つ保護者の方へ、伝えたいことはありますか。

佐藤先生:子どもたちだけでなく、保護者の方にも元気になってほしい。この思いは、30年経った今も変わりません。星槎中学校でのかかわりや、いろいろな先生からの声かけが、その親子にとって少しでも前に進むきっかけになればと思っています。

───◆───◆───

星槎中学校では、子どもたち一人ひとりの課題だけでなく、その子の良さや小さな成長を見つけ、本人や保護者に伝えることが大切にされていました。

「全員をえこひいきする」──。その言葉どおり、一人ひとりへの温かい眼差しが、学校全体に前向きな空気を生み出しているのだと、取材を通して伝わってきました。

取材・文/山田優子

写真提供:星槎中学校

星槎中学校
住所:神奈川県横浜市緑区霧が丘6丁目13番地
電話:045-442-8687
https://www.seisahighschool.ed.jp/jrh/

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山田 優子
やまだ ゆうこ

山田 優子

Yamada Yuko
ライター

フリーライター。神奈川出身。1980年生まれ。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、拠点を大阪に移し、さまざまな業界を経て、2018年にフリーランスへ転向。 現在は、ビジネス系の取材記事制作を中心に活動中。1児の母。

フリーライター。神奈川出身。1980年生まれ。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、拠点を大阪に移し、さまざまな業界を経て、2018年にフリーランスへ転向。 現在は、ビジネス系の取材記事制作を中心に活動中。1児の母。