「いろんな人間関係がある」と気づかせてくれる3冊
『全校生徒ラジオ』(著/有沢佳映、講談社)
令丈:ポッドキャストをやっている田舎の女子生徒4人と、それを聞いている引きこもりの男の子の物語。女子生徒たちの仲の良さや家族関係がチラチラ出てくるのがいいし、一方的にお話を聞いている男の子も友情としか言えない気持ちを彼女たちに感じていくところも素晴らしい作品です。
友情というと、ついどうしてもガチで友だちと関わるようなイメージがあるけれど、こういう友情も成立するんだと気づかせてくれるお話です。
「死のエデュケーション」シリーズ(著/ナオミ・ノヴィク、訳/井上里、静山社刊)
令丈:魔法学校シリーズですが、設定がとにかく恐ろしい! 生徒たちは化け物に食べられる恐怖に怯えながら、学内で生き残りをかけてサバイバルをするファンタジー物語です。
主人公の性格はトゲトゲしていて、コンプレックスの塊のような女の子なんだけど、少しずつ友だちとの関わり方を学んでいくところも魅力的。思春期の闇の部分を拡大して描いているようなお話なので、心のダークサイドに入っている10代にはぜひ読んでもらいたいです。
『なんとかなる本 樹本図書館のコトバ使い(4)』(著/令丈ヒロ子、講談社刊)
令丈:3冊目のおすすめは自分自身の作品です。子どもの悩みを、コトバ使いのヨウヒが「コトバの術」で解決する短編シリーズ。特におすすめしたいのが4巻目に収録した「仲よくなりすぎるのが怖いさんと近遠(ちかしとおし)のコトバ」というお話です。
友だちと親しくなるのは怖いけれど、誰とも仲良くなれないのは寂しい。そんな悩みを抱えた主人公が、人間関係の距離、「近い」と「遠い」を自在にできる魔法をかけてもらいます。もし友だちとの距離感に悩んでいる子がいたら、なにかのヒントになるかもしれません。
「君へ贈る」令丈ヒロ子さんのアドバイス
──今を生きる子どもたち、そして親世代にもアドバイスをいただけますか。



































