低利用魚とは?さかなクンと考える「未来もずっとお魚をおいしくいただける」方法

“低利用魚”をさかなクンとギョギョッと深掘り!『さかなクン探究隊』活動レポート第5弾

みんなに魚の感動と底力を伝えたい!

今回のワークショップでは、さかなクンのほかにも、二人の講師が食の観点から探究隊メンバーに講義をしてくださいました。

JF全漁連(全国漁業協同組合連合会)の馬田英史さんは、なぜ“低利用魚”という言葉が生まれたのかという背景から、ギョ食普及、消費拡大につながるさまざまな取り組みについて教えてくださいました。ちなみに、JF全漁連は、漁業者の経済的・社会的地位の向上と消費者に安全・安心な水産物を安定的に供給するために1952年に設立された漁業協同組合(JF)の全国団体で、さかなクンが魚食普及推進委員を務めています。

JF全漁連の馬田英史さん。相棒のウマヅラハギちゃんと一緒に魚食の普及に努めています。
すべての画像を見る(全17枚)

JF全漁連さんと全国のJFの取り組みのなかに「プライドフィッシュ」というプロジェクトがあります。「プライドフィッシュ」とは、魚の旬とうまさを知り尽くした漁師さんたちが選ぶ、季節ごとの“今、いちばん食べてほしい魚”、自信をもってお勧めする水産物たちです。

魚離れが進む昨今、より多くの人に魚を食べたときの感動をあじわってほしい、魚の底力を伝えたいという強い願いや思いから生まれたプロジェクトです。

おいしいお魚を食べつづけられますように!

水産庁の吉川千景さん。さかなクンが命名した「いいなクン」は“さかなの日”のロゴマークです。

続いての講師は、水産庁の吉川千景さん。水産庁は、漁業者に対して魚を食べ続けられるよう、魚を獲るルールを策定しています。同時に、消費者に向けては「魚を食べることが、環境にも、資源にも、身体にもいい!」ということを広く伝える活動をしています。

日本人の魚の消費量が減ったというニュースはよく耳にしますが、なんと、一人あたりの年間消費量は、2001年から2023年の約20年間でほぼ半分になっているそうで、想像以上の減少率でした。

今回は、わたしたちが、おいしいお魚をこれからもずっと食べ続けられるように水産庁が取り組んでいるギョ食普及のプロジェクト(毎月3日~7日を“さかなの日”と制定し、水産物の消費拡大のための活動や情報発信)について、詳しくお話してくださいました。吉川さんのお話は、ハッピーなギョ食を未来につなげていくためには、どうしたらよいかを考えるきっかけをくれたようです。

次のページへ 低利用魚のクロダイでドキドキの調理体験!
50 件