授乳期から始める子どもの【低位舌】対策 「離乳食」「歯みがき」「変顔」で予防〔専門家が伝授〕 

口腔内の成長は乳幼児から! 舌が下がることの危険性と生活習慣 #3

今からできる改善方法と、普段から気をつけるべき予防対策

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コミュニケーションタイムとして、「歯磨きタイムをお子さんが楽しみにする時間に仕立ててほしい」と話す石塚先生。兄弟がいる場合は、一人ひとり、その子のためだけに歯磨きの時間をゆっくり取ってほしいといいます。

「歯ブラシを口に入れる前に、まずはあご周りやほっぺのマッサージをしてあげてください。指で唇を挟んで歯茎からはがすようなイメージでマッサージしてあげるのもいいですね。

舌を刺激してあげるのも有効です。人さし指の第2関節くらいまでをお子さんの口に入れて、舌を指で軽くとんとんと叩いてください。これは、舌の跳ね返す力や横に動かす力を復活させることが目的です。

舌が下がっている子は、舌が口蓋につくことをわかっていないので、口蓋を指でマッサージして『ここだよ』と教えてあげるといいですね」(石塚先生)

さらに、親子で一緒にできる簡単な舌ストレッチも教えていただきました。

「ベロスプーン体操と呼んでいるもので、スプーンの背を使って舌を真っすぐ出す練習です。

口の前で、スプーンの背を自分の口に向けて持ちます。最初は口とスプーンの距離は近くて構いません。スプーンの背に向かって舌を真っすぐに出して舌先でスプーンに触れる練習をします。

できるようになったら徐々にスプーンの距離を離していきましょう。舌が真っすぐ出ているか、親子で確認しながらやってみるといいですね」(石塚先生)

歯磨きタイムはコミュニケーションタイム。 写真:アフロ

また、低位舌(ていいぜつ)ではないお子さんにとっても普段の生活から気配りをしてほしいといいます。

「まずは姿勢です。丸まって首を潰す姿勢は絶対にいけません。舌全体を上あごにつけて、頭は真っすぐになるようにしましょう。髪が長い場合は、後ろで髪をひとつにまとめてぐいっと上に持ち上げるようにしてうなじを伸ばしてあげるのも有効です。

次に食べ方です。食べるときに片がみしないように気をつけてください。大人は自分で気をつけることができますが、お子さんはやはり親御さんが注意してみてあげないといけません。

そして、コップや水筒にも気を配ってください。車中などでは別ですが、普段から蓋つきマグカップや飲み口が付いた水筒を使用していると上唇がうまく使えなくなってしまいます。

できれば水筒はコップがついたものがいいですね。上唇でしっかりコップを挟むことを覚えさせてください」(石塚先生)

少し大変だなと思うこともあるかもしれませんが、「本当に治したいなら覚悟が必要です。これまでと違うことをしなければ変わりません」と、石塚先生は語気を強めます。

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