乳児と幼児「寝かしつけ」カオスを乗り切る「究極の塩対応」 〔東大医学部卒 3児のママ医師が解説〕
東大医学部卒医師・もりたま先生に聞く、「子どものねんねトラブル」 #2 ~幼児の寝かしつけ編~
2025.01.12
医師・小児スリープコンサルタント:森田 麻里子
睡眠が安定しない乳児と、寝かしつけが必須な幼児などのきょうだいがいる家庭では、寝かしつけは本当に大変な時間。同時に寝てくれるなんて奇跡に近い出来事で、カオスな状況が起こりがちです。
「上の子はすぐ寝るのに赤ちゃんがずっと寝てくれない、ようやく寝てくれたと思ったら、今度は上の子が赤ちゃんを起こしてしまった……など、きょうだい間の寝かしつけについてのお悩みもたくさん届きます。まずは、それぞれの子どもの就寝時間が、何時が適しているのかという見極めが必要です」(もりたま先生)
きょうだいで寝る時間が一致している場合には、親子で寝室に入り、みんなでゴロンと横になって寝かしつけをする、というパターンが一般的。この場合、ふたり(もしくはそれ以上)の寝かしつけに同時にコミットするのは難しいもの。
「きょうだいの入眠のタイミングがなかなか合わず、赤ちゃんが泣き始めたことで、上の子が気になって眠れないなんて状況は起こりがちですよね。その場合は、まず赤ちゃんを泣き止ませるしかないので、抱っこひもやスリングで抱っこしたり、授乳したりして落ち着かせます。赤ちゃんが落ち着いてきたら上のお子さんに絵本を読んであげたり、お話をしたりして、上の子のケアをしましょう」(もりたま先生)
きょうだいの寝かしつけはお世話に優先順位をつけて
ただ、赤ちゃんが泣いていても上の子があまり気にしていないという場合には、すぐに赤ちゃんのお世話をしないという選択肢もあり。
「ぐずっていてもそのまま横にならせておいて、上の子には『赤ちゃんも寝られるように頑張っているから、泣いているのは気にしなくていいよ』と伝えて、上の子の寝かしつけに集中してあげましょう。
双子や、年の近いきょうだいだと、そういうふうに下の子が放っておかれるうちに、いつの間にか自分で寝られるようになっているということもありますね。上の子の反応を見て、赤ちゃんを優先すべきか、いったん置いておくのか考えましょう」(もりたま先生)