親子で幸せになれる「がんばりすぎない」子育てと4つの価値観

認定応用ポジティブ心理学プラクティショナー・松村亜里さんインタビュー 第3回 ママの心を軽くする幸せな子育てとは

認定ポジティブ心理学プラクティショナー:松村 亜里

これからの時代を生き抜く子どもを育てる4つの価値観

子育てもそうですが、グローバル化やAI時代、ポストコロナなど、社会は変化していくものです。産業革命の頃は指示通りにやる人が重宝されましたが、そういう単調な仕事はAIに任せる時代になっていきます。AIに負けないように、これからの子どもたちに必要となるのは「人間の脳にしかできない能力」です。

これからは、自分の頭で考えて創造する力が必要で、優しさとか思いやりとか、人と協調するスキルがも重要。私の本『世界に通用する子どもの育て方』でも強調したのですが、これらの力を育てるには次の4つを大切にするといいと思います。

1:親子が良き信頼関係を持っていること
2:やればできると感じる自己効力感
3:子どものやりたい気持ちを尊重する自律性
4:多様な価値観を認める多様性

この4つを家庭で大切にしていくと、必要な力が育つと私は思います。

そして何かの決断をする時に指針となるのは「幸せ」です。子どもと母親の幸せほど大切なものはありません。社会的に良く見られるためにがんばるとか、どう見られるかじゃなくて、それぞれが自分の幸せに責任を持って、みんながお互いの幸せを応援するチームになること。やっぱり人間が生きる目的は、幸せですからね。ママたちはもっと自分の幸せを追求していいんです。

もし子育てでイライラしたら、深呼吸をして「今、自分を幸せにするものはなんだろう」って考えてみてください。自分が幸せになることがどんなに大切かを考えて、行動する。するとどんどん良い方へ回りだすのを実感できますよ。

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「ママは自己犠牲の呪縛を捨てて、自分の幸せを求めてもいいんだよ」という松村先生。ご自身の子育ての失敗談やニューヨークでのコミュニティのお話なども楽しく語ってくださいました。ママの幸せが子どもの幸せ、そして社会の幸せに繋がる、という前向きな教えに、強く共感しました。松村先生、ありがとうございました。

取材・文 山田祥子

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まつむら あり

松村 亜里

認定ポジティブ心理学プラクティショナー

ニューヨークライフバランス研究所代表。コロンビア大学大学院修士課程(臨床心理学)、秋田大学大学院医学系研究科博士課程(公衆衛生学)修了。医学博士・臨床心理士・認定ポジティブ心理学プラクティショナー。母子家庭で育ち、中卒で大検を取りニューヨークへ留学。アメリカと日本の大学で10年勤めた後再び家族の都合でニューヨークへ。幸せに生きることを科学的に研究する、ウェルビーイングとポジティブ心理学を広めている。ポジティブ心理学を人生に活かす『Ari's Academia』オンラインサロン、幸せな社会を作りたい専門家のための「Ari's Aademia for Professionals」を中心に活動中。 【主な著書】 『世界に通用する子供の育て方』/『お母さんの自己肯定感を高める本』/『子供の自己効力感を育む本』/すべてWAVE出版

ニューヨークライフバランス研究所代表。コロンビア大学大学院修士課程(臨床心理学)、秋田大学大学院医学系研究科博士課程(公衆衛生学)修了。医学博士・臨床心理士・認定ポジティブ心理学プラクティショナー。母子家庭で育ち、中卒で大検を取りニューヨークへ留学。アメリカと日本の大学で10年勤めた後再び家族の都合でニューヨークへ。幸せに生きることを科学的に研究する、ウェルビーイングとポジティブ心理学を広めている。ポジティブ心理学を人生に活かす『Ari's Academia』オンラインサロン、幸せな社会を作りたい専門家のための「Ari's Aademia for Professionals」を中心に活動中。 【主な著書】 『世界に通用する子供の育て方』/『お母さんの自己肯定感を高める本』/『子供の自己効力感を育む本』/すべてWAVE出版