子連れワーケーションは仕事・子ども・滞在先「三方よし」 

親子deワーケーション主宰・児玉真悠子さん「子連れワーケーションのはじめ方」#2

ワーケーションコンシェルジュ:児玉 真悠子

仕事・子ども・滞在先「三方よし」の子連れワーケーション

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児玉さんは2020年秋にも、ワーケーションモニターとして長女を連れて栃木県那珂川町を訪れ、現地の小学校での短期体験入学を経験。

コロナ禍ゆえ小学校への参加は午前の1時間のみとなりましたが、そのほか日中の時間は、現地スタッフが子どもたちの遊び相手になってくれました。

子どもたちは親が仕事をしている傍(かたわ)ら、川遊びや蕎麦打ち、陶芸などその土地ならではの体験を楽しみました。

地元の方に教わりながら竹細工に挑戦する子どもたち。  写真提供:児玉真悠子

「那珂川町の短期体験入学は様子を見たかったこともあり、親の私も見学させてもらったのですが、とにかくドッジボールが大盛り上がりで!

全校生徒約60人、1・2年生合わせても十数人ほどの複式学級の小学校なので、体験入学の子が3人増えるだけで、現地の子どもたちは『いつもより大人数でドッジボールができる!』と、とっても喜んでくれました。

受け入れる側の子どもにも喜びが増えるのならウィンウィンですよね」(児玉さん)

舞台側には「ようこそ馬頭東小へ」と書かれた手づくりの飾りも施され大歓迎を受けた。 写真提供:児玉真悠子

こうして自身のワーケーション経験を重ねていくうちに、場所を変えて働くことは、仕事・子ども(家族)・滞在先にもメリットがある「三方よし」の関係だと確信し、児玉さんはワーケーションをもっと広めたいと2021年2月に株式会社ソトエを立ち上げます。

「各自治体や宿泊施設等から子連れワーケーションに関する企画・運営を請け負う『親子deワーケーション』という事業を展開するほか、メディアでの執筆を通してワーケーションそのものの認知度を上げていくことに力を注いでいます。

ソトエが提案する『親子deワーケーション』とは、ワークとバケーションに、さらに『エデュケーション(子どもの学び)』を加えたもの。親がリモートワークをしている間に、アクティビティや短期体験入学など、その土地ならではの経験をすることで子どもの成長を後押ししたいと考えています」(児玉さん)

そのために児玉さんは、預け先の開拓も積極的に進めています。

子連れワーケーションを実践するには、ツアーに参加する、または自由旅行の感覚で自らコーディネートするかの2択です。

前者は、児玉さん主宰の『親子deワーケーション』や自治体等が企画するツアーを探してみましょう。希望する自治体のHPや子連れワーケーションに関するサイトをチェックしてみるとよいでしょう。

後者の場合は、決められたツアーと違って、日程や滞在先の過ごし方などを好みのスタイルで組み立てることができます。しかし、働きながらだとリサーチする時間を取れないし、そもそも行き先や預け先をどのように選べばいいのか分からないという人も多いはず。

そんな方のためにも、次回は、子連れワーケーションの実践に向けた具体的なアドバイスを紹介します。


取材・文/稲葉美映子

※児玉真悠子さんに教わる「子連れワーケーションのはじめ方」は全3回。
3回目は22年4月11日公開です。

#3 気楽に子連れワーケーション! まず場所を変える・低予算・仕事は半分
#1 認知度8割・実践4%のワーケーションを「子連れ」でやった賢い工夫

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こだま まゆこ

児玉 真悠子

ワーケーションコンシェルジュ

編集者・ライター。株式会社ソトエ代表取締役。一般社団法人日本ワーケーション協会公認ワーケーションコンシェルジュ。慶應義塾大学文学部卒業後、出版社に勤務。ビジネス系出版社で書籍編集を経験した後、2度目の育休を経て独立。2021年2月に株式会社ソトエを立ち上げ、「親子deワーケーション」の企画・運営・発信事業を通じて、仕事と子育てをどちらも大事にできる暮らし方を普及している。 Twitter @mayukoda 親子deワーケーション 

編集者・ライター。株式会社ソトエ代表取締役。一般社団法人日本ワーケーション協会公認ワーケーションコンシェルジュ。慶應義塾大学文学部卒業後、出版社に勤務。ビジネス系出版社で書籍編集を経験した後、2度目の育休を経て独立。2021年2月に株式会社ソトエを立ち上げ、「親子deワーケーション」の企画・運営・発信事業を通じて、仕事と子育てをどちらも大事にできる暮らし方を普及している。 Twitter @mayukoda 親子deワーケーション 

いなば みおこ

稲葉 美映子

ライター

フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。

フリーランスの編集者・ライターとして旅、働き方、ライフスタイル、育児ものを中心に、書籍、雑誌、WEBで活動中。保育園児の5歳・1歳の息子あり。趣味は、どこでも一人旅。ポルトガルとインドが好き。息子たちとバックパックを背負って旅することが今の夢。