なぜ「鏡餅」というの?
昔の鏡は丸い「銅鏡」のことで、弥生時代には使われていました。天皇が代々継承する三種の神器にも「八咫鏡(やたのかがみ)」があり、伊勢神宮にご神体として祀られています。神棚に丸い鏡が祀られているおうちも多いのではないでしょうか。
神様を象徴する丸い鏡を、お餅であらわしたので「鏡餅」といいます。
鏡餅の飾り方
三方(さんぽう)と呼ばれる、折敷(おしき)に台がついたお供え用の器を使います。これに白い紙、または四方紅(四方が紅く彩られた和紙)を敷いて、紙垂(しで)、裏白(うらしろ)というシダ植物、ゆずり葉などをのせます。その上に鏡餅をのせ、昆布、橙などを飾ります。
なぜ、鏡餅が2段なのかというと、陰と陽を表しているからです。陰は月、陽は太陽。女性と男性、地と天、水と火など万物の対称を表しています。それらは、支えあい助け合うものの象徴と考えられていました。
2段重ねることで、「円満に仲良く」「福を重ねる」といった意味も込められています。
鏡餅は「いつ」「どこ」に飾るのが良い?
鏡餅は、年神様が宿るものなので大掃除が終わってから飾ります。
昔からの習わしでは、正月事始めの12月13日以降、大掃除をすませたら飾ってもよいとされています。
末広がりの12月28日が縁起が良いとされます。遅くとも30日までには飾りましょう。苦餅(苦持ち)、二重苦を連想させる29日は避ける習わしがありますが、29を福と読み福餅と考えるところもあります。31日は一夜飾りになるので避けましょう。
住宅事情にもよりますが、鏡餅を飾る場所は、メインのものは床の間か神棚に。複数飾ってもいいので、年神様に来ていただきたい子ども部屋やキッチンなどに小さめのものを飾ります。
床の間や神棚のない家では、人の集まるリビングにおいても問題ありません。ただし、年神様に静かにお過ごしいただけるよう、テレビの近くなどは避け、見下さないよう目線より高い場所にきちんとお供えしましょう。



































