<ママの英語学び直し>第2子出産後「英語音痴ママ」を本気にさせた3つの出来事
子どもの英語教育の前に親こそ英語を学び直し! 子育てしながら英語を学び直しする方法 #1
2023.11.01
目次
子どもが英語を勉強する姿を見て、ママ本人こそ、もう一度英語を勉強したいと思っている方はいるはず。あるいは子どもの英語教育のために、親もある程度は英語を知っておかないと……と思っている方もいるでしょう。
英語に興味関心を抱いているママは多いものですが、子育てしながらの勉強は時間の制約や、何から学び直しをしていいのかわからないといった理由で、躊躇している方もいます。
現在、通訳者・翻訳家として活躍している神本亜紀さんは、2人目のお子さんを出産した30歳から英語を学び直したママ。高校時代は理数系クラスに在籍して、英語は嫌いな科目だったと語る神本さんが、子育てをしながら英語を習得したコツを紹介します(全3回の1回目)。
◆神本亜紀(かんもと あき)
通訳者、翻訳家
大学で心理学を専攻しカウンセラーを志すも、学生時代に夫と出会い、卒業後に結婚・出産。2人目の子どもを出産後、30歳から英語を真剣に学び直しし始める。現在は社内通翻訳者として勤務するかたわら、フリーランス通訳者として各種国際イベントなどで活躍。英検1級、TOEICは990点(満点)。英語はいまでも毎日、アップデート中。
【子育てしながら英語を学び直しする方法:第2回 第3回を読む】
※公開日までリンク無効
“Thank you”に“Are you welcome”と返答していた私が、本気で英語を学び直しするまで
現在、通訳者・翻訳家として活躍している神本亜紀さんは、自身の中高生時代を思い返し「英語は本当に大っ嫌いな教科でした」と語ります。
“Thank you”に“Are you welcome”と疑問形で返すほど英語が苦手で、得意なんて思ったこともなかったといいますが、どこからどうして、英語の道を志したのでしょうか。
「英語は本当に大嫌いでしたし、高校時代は理数系のクラスにいたので受験に必要な程度しか勉強していませんでした。
どのくらいの勉強量だったかというと、高校2~3年生は、グラマー(英文法)とコンポジション(英作文)とリーダー(英読)をそれぞれ1週間に1授業ずつしかなくて、数学ばかりやっていたほどです。
英検もTOEICもTOEFLも受験したことはありませんし、当時の私にとって英語はパズルみたいなもので、“she”や“he”がきたら、次の動詞には三単現の“s”をつけるといったように、形や理論として覚えていた感じです」(神本さん)
理系の学部を目指してセンター試験(当時)を受けたものの、点数が足りず2次試験で文系に変更し、カウンセラーになるべく教育心理学系に進学した神本さん。進んだ学部が教育学部で必修に教職科目が組み込まれていたこともあり、教職の勉強も始めました。
英語力が高い人たちの授業で単位が取れたのに、TOEICの結果は405点。後輩にバカにされたことも
「英語が苦手なのに『英語の先生ってカッコいいかも!』と単純に思ったのと、『単位が取りやすい先生がいる』という不純な動機で、英語の教職科目を取ったんです。
それらは英語学・英文学を専門に勉強する別学部の授業だったんですが、英語力が高い人たちのクラスで単位が取れたことに気をよくしてTOEICの試験を受けたら、結果はなんと405点。後輩に話したらバカにされました」(神本さん)
TOEICとは“Test Of English for International Communication”の略称で、直訳すると「国際的な意思疎通のための英語のテスト」のこと。TOEICには5種類のテストがありますが、このうち“TOEIC Listening & Reading(L&R)”の受験者がほとんどを占めています。
TOEICの満点は990点で、リスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式のテストです。405点というスコアは、半分以下の正解率になります。
現役大学生ということと、英語力が高い人たちの授業を乗り越えた自負があったうえでの結果にショックを受け、ここから英語の勉強にのめり込んでいったのかと思いきや、神本さんは学生時代に知り合った現在の旦那さんとの将来を選択。
大学卒業後は、結婚までの数年間を塾でアルバイトをしたり、地元の役所で働いたりします。
「結婚を機に夫が住まう東京に行くことになり、私も引っ越し先で就職先を探すことになりました。就職の武器になると思ったのがきっかけで、すごく勉強して英検2級を取りました。
今思うと、このときの勉強が、のちの本気の英語学習のベースになっています」(神本さん)