M‐1決勝進出のトム・ブラウン「合体ネタ」が絵本に プロの絵本読みから「ホンモノ」と呼ばれる理由
トム・ブラウン&絵本ナビ編集長に絵本『がったい!』についてインタビュー
2024.12.18
ライター:山口 真央
わかりやすさを追求して誕生した「合体ネタ」
──絵本『がったい!』の誕生秘話を教えていただけますか。
みちお:『がったい!』は、絵になったかわいい僕らが出てきて、「パンを5つ合体させて、最強のキングパンをつくる」というネタをはじめます。
布川:パンの中に、チンパンジーが紛れこんで「パンチンパンジー」になってしまう。さらにみちおが暴走して、「パン」のつくものを合体させていく……というお話です。
みちお:もともとは、僕らが2018年のM‐1グランプリ決勝でやったネタ「ナカジMAX」からきたアイデア。「サザエさん」に登場する中島くんを5人合体させて、最強の中島くんをつくるというネタでした。
布川:2018年より前に僕らがやっていたネタは「わからない」と言われることが多かった。笑える土俵にあがるために、わかりやすくしなければと試行錯誤していました。そこでできたのが「○○をいくつか集めて、キング○○をつくる」というアイデアです。
みちお:参考にしたのは、ホラー映画『ザ・フライ』に出てくる「ハエ人間」や、『ドラゴンクエスト』に出てくる「キングスライム」など。自分の好きなエンタメから、「わかりやすさ」を抽出してできた漫才でした。