子どもの食欲を刺激する“食べもの絵本”3選[絵本専門店の書店員が選出]

子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #27~食いしん坊な子へ~ (3/4) 1ページ目に戻る

ブックハウスカフェ店長:茅野 由紀

想像をかき立てる世界各国の料理を紹介

次にご紹介するのは、『ライラックどおりのおひるごはん みんなで たべたい せかいの レシピ』(BL出版)。

作者は、イタリア・ローマ在住の絵本作家、フェリシタ・サラさん。近年、日本でも多数の絵本が翻訳出版されている、今、注目の作家さんのひとりです。

『ライラックどおりのおひるごはん みんなで たべたい せかいの レシピ』(作:フェリシタ・サラ、訳:石津ちひろ/BL出版)
すべての画像を見る(全8枚)

本作が描くのは、ライラック通り10番地の建物に住む、住人たちのお昼ごはん。この建物の前を通ると、いつもいいにおいが漂ってきます。さて、今日は何を作っているのでしょうか。

ある部屋では、スペインのトマトの冷製スープ「サルモレホ」。別の部屋では、南インドの赤レンズ豆のカレー「ココナッツ・ダール」。

また別の部屋では、アメリカの「ピーナッツバター・チョコチップ・クッキー」。チーズがたっぷりの「ミニ・キッシュ」や「ストロベリー・クランブル」が焼けるにおいも! ちなみに、日本のある家庭料理も登場しますよ。

この絵本の魅力は、見開きごとに世界のさまざまな地域の料理が、レシピとともに紹介されているところ。

中には、日本人にあまりなじみのない料理も出てくるのですが、材料や調味料が絵として描かれているので、想像しながら楽しむことができます。お子さんと「どんな味なのかな?」とおしゃべりしながら読むのもいいですね。

最後、住人たちが庭に集まり、みんなで食事をするシーンが大好きで、何度読んでも胸が熱くなります。国籍も肌の色も関係なく、みんなで同じテーブルを囲んで、お互いの国の料理を食べている──。

相手の国の料理を食べることは、相手の文化への敬意でもありますよね。今も世界各地で紛争が続いている中、世界平和への第一歩のように感じるのです。

色彩豊かな絵も美しく、眺めているだけで幸せな気持ちに。お子さんにとっては、料理やレシピを通して、世界の国々に興味が広がる一冊ではないでしょうか。

*読み聞かせ 5さいくらいから
*ひとり読み 小学校低学年くらいから

最後はネコとご近所グルメの絵本!?

34 件