「絵本ナビ」が厳選する 雨の日が楽しみになる絵本3選

絵本の情報サイト「絵本ナビ」が選ぶ 梅雨の時期に読みたい絵本 

写真:アフロ
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6月の絵本 雨を楽しむ絵本

年間2000万人が利用する絵本情報サイト「絵本ナビ」の編集者が選ぶおすすめの絵本や児童書を季節のテーマに合わせて紹介していく連載がスタート! たくさんの絵本や児童書の中から、絵本のプロが選んだとっておきの3冊をご紹介します。

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第1回6月の前半は、「雨を楽しむ絵本」をご紹介します。

雨音に耳を澄ませたくなったり、普段なにげなく使っているレイングッズに愛着が湧いたり……。読むと雨の日を楽しくすごせるようになる、そんな3冊です。

雨の日におじさんが出会った「素敵なできごと」とは……?

「おじさんのかさ」佐野洋子/作・絵

あらすじ

おじさんは、とってもりっぱな傘をもっていました。
でかけるときはいつも傘をもって出かけましたが、雨が降っても傘をさしませんでした。
なぜって、傘が濡れるからです!?

絵本ナビがすすめる「おじさんのかさ」のみどころ

雨の日になると思い出す、佐野洋子さんの名作絵本。大事な傘を大切にしすぎて、いくら雨がふっても決して開こうとしないおじさんの姿は、滑稽であり、愛らしくもあり。
けれど、子どもたちが歌っていた歌を口ずさむうちに、大事なことに気がつくのです。
大人になったって、まだまだわかっていないことなんて、たくさんあるのかもしれませんよね。とっても嬉しそうなおじさんの顔を見ながら、なんだか嬉しくなってくるのです。

読者のレビュー

『自分が読んだ本を子どもにも』
たぶん自分が小学校1年の時の国語の教科書に載っていました。
宿題で暗記したのかな?「あめがふったら~」の言葉がすごく好きで雨が降る日は口ずさみながら家に帰ったのを覚えています。
子どもが出来て佐野洋子さんの絵本だと知ってから、いつか読んであげるのを楽しみにしていました。
図書館で見つけすぐに手にとって読んだのですが、同じように「あめがふったら~」に反応。
そしておじさんが最後に傘を広げたことに安心したようでした。

自分が子どもの頃に読んだ絵本で子どもに読んだ絵本はいくつかありますが、どれも懐かしいような、でも新しいような不思議な感覚をくれます。
絵本の楽しさをまた教えてくれました!
(赤青黄さん 30代ママ)

すてきなことがいっぱい起こる、かっぱとの「雨の日のピクニック」

「あめかっぱ」むらかみさおり/作

あらすじ

お留守番をしているなおちゃんに話しかけてきたのは、かっぱ。
このあたりでは、雨の日にお留守番をするときは、かっぱと一緒に過ごすのです。なおちゃんは驚いて聞きます。
「あめなのに?」「あめだから!」

絵本ナビがすすめる「あめかっぱ」のみどころ

どこもかしこも雨で濡れ、空は重く、どこか全体的に薄暗い……はずなのに。かっぱが案内してくれたその遊び場所の素敵なことといったら!  雨の中に佇む巨木や深い緑の美しさといったら!
「あめのひに みんなで あまやどり。これ、さいこうの ぜいたくです」
そんなかっぱの言葉に思わずうなずきながら、絵本の中の子どもたちと一緒になって静かに雨音に耳を傾けてしまうのです。

読者のレビュー

『雨の匂いまで感じられる絵本』
雨の日は外にもでかけられないし、つまらない…そんな風に思ってしまいますが、この本はそんな雨の日をわくわくとさせてくれます。

3歳の娘は、主人公と一緒になってあめかっぱと遊んだり、おにぎりを食べたり、五感を刺激されながら読んでいるようです。最初は怖いのかなと思ったあめかっぱの優しいこと、うちにも来ておくれ!と思ってしまいました。

何と言っても、しっとりした空気まで伝わってくるような森の絵が圧巻です。隅々まで描き込まれ、よく見るとかわいい生き物を発見したり…もっと大判で見てみたいと思うほどです。また、扉のページの雨の降る街角の絵は、お話が始まる予感に満ちていて、怖い話なのかな、それとも…と想像をかきたててくれます。

雨で家でお子さんと過ごす日に、ぴったりな一冊だと思います。
(YUさん 30代ママ)

雨の日がだいすきなかさとながぐつの、とっても楽しいことば遊び

「かさとながぐつ」二宮 由紀子/作 市居 みか/絵

あらすじ

黄色いかさと赤いながぐつ。どちらも雨の日が大好き。待ちに待った雨の日、かさもながぐつも一緒におでかけします。だんだん強まる雨の中、大はしゃぎしていたら大変なことに!?

絵本ナビがすすめる「かさとながぐつ」のみどころ

ながぐつが「わあい、わあい」と言うと、かさは「いあわ」。「ぴちょん、ぴちょん」と言うと、「んちょぴ、んちょぴ」。
なるほど、かさをさして、かさが逆さまになっているときは、言葉も一緒に逆さまになるんですね。この「逆さ言葉」の響きがなんとも楽しくて、思わず笑ってしまう。ぜひ親子で声に出して読んでほしい絵本です。
雨を思いっきり楽しんでいるながぐつとかさ。彼らを見ていると、なんだか雨の日が楽しみになってきますよ。

読者のレビュー

『かさとながぐつの楽しいおしゃべり』
女の子が、傘と新しい長靴をはいてウキウキお出かけするお話かなと思っていたら、傘と長靴の目線でお話が進んでいくのが、なんだか新鮮でした。
擬音語が沢山出てくるのですが、
ぽつんぽつん。
んつぽんつぽ。
あれっ?と思ったら、傘は、さしている時、顔が逆さまに!だから、ことばもさかさなんですね、なるほど~。
雨の日が楽しみになりそうな絵本でした。
(tori.madamさん 30代ママ)

絵本をとおして、さまざまな「雨の日」を味わおう

「雨の日の移動は大変」「梅雨の時期は洗濯ものが乾かず、こまる」などと、雨をネガティブにとらえることに慣れてしまっている人は多いのでは。しかし、もしかしたらそれはとてももったいないことかもしれません。

絵本のなかの「雨の日」は、どれも不思議と魅力的で、前向きな非日常感にあふれています。

絵本でさまざまな「雨の日」を味わったら、その足で雨の降る屋外に出てみませんか? 見慣れた景色にすこし、彩りが加わっているかもしれません。

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レビューは絵本ナビサイトからの抜粋です。

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