ご当地キャラが大さわぎ☆東北はっけんミステリー!【岩手編 第2回】

「SL銀河ミステリートレイン」おしのともこ (3/3) 1ページ目に戻る

おしの ともこ

「カッパ淵へ急ぐなり!」

きよひらくんは全力で走り、フラワーロールちゃんも一生懸命、羽を動かします。すると突然、空間がゆらゆらし、目の前に赤い鳥居が現れました。

「あ! イカイもん!」

2人が急ブレーキで止まります。赤い鳥居……ではありません。目が4つに腕が4本、大きな口。遠野市観光PRキャラクターのイカイもんです。

【イカイもん】遠野市観光PRキャラクター。イカイもんは、 “異”界の「者」であり、「門」である。現世と異界の境にいて、異界を信じる人の前に現れ、出会った人を異界に連れていく。つまり、イカイもんは遠野のどこにでも現れ、遠野の不思議な世界に連れていくのだ!
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その姿を見て、きよひらくんはハッとしました。

(イカイもんは、遠野であれば、どこにでも現れることができるなり。そして、出会った人を異界に連れていくことができるなり……)

もしやその能力で、くるりんちゃんをゆうかいしたのでは? そう思いましたが、すぐに首を横にふりました。イカイもんは見た目は怖いけれど、やさしい心の持ち主です。ゆうかいなんて、するわけがありません。

「「こんにちは、イカイもん!」」

2人があいさつすると、イカイもんがニコニコしながらうなずきました。異界からやってきたイカイもんは、言葉を話しません。

「あら?イカイもんが持っているのって……」

4本の手のひとつに、リボンがにぎられています。それを、そっとフラワーロールちゃんに差し出しました。

「これ、わたしのリボン!」

イカイもんが手渡したのは、フラワーロールちゃんのリボン。フラワーロールちゃんは、いつもお団子ヘアにお花のリボンをつけています。どこかで落としたようで、イカイもんはそれを届けに来てくれたのです。

「ありがとう! わたしのリボン、どこにあったの?」

イカイもんがちょっと考えて、下の2本の手をくるくる回して「汽車ポッポ」をします。

「えーっ! もしかしてイカイもん、SL銀河に乗っていたなりか?」

イカイもんがこくりとうなずきました。でも、くるりんちゃんをさがしたときに、くまなく車両を見ましたが、イカイもんはいなかったはず。すると……。

ひゅるるる~。イカイもんの体が、まるでぬいぐるみみたいに小さくなりました。実はイカイもん、体を大きくしたり、小さくしたりできるのです。

「わかった! ちっちゃくなってたなりね!」

イカイもんがまたニコニコして、今度は赤い体がぐんぐん大きくなります。どうやら、SL銀河の中では迷惑にならないようにぬいぐるみサイズになっていたため、きよひらくんたちは気がつかなかったみたいです。

(SL銀河には、イカイもんが乗っていたなりね。そして4月12日はプロポーズ記念日で、プロポーズは赤いバラの花束で……)

きよひらくんの頭の中で、ヒントがどんどんつながっていきます。

「……ひらめいたなり!これは、ゆうかい事件じゃないなりよ!」

果たして真相は?

心優しいヒーロー・きよひらくん、ついに分かったぞ! 第3回は〇月〇日公開!

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おしの ともこ

おしの ともこ

作家

宮城県在住。武蔵野美術短大グラフィック科卒業。イラストレーター。 挿絵担当に、「センニンじいさん しゅぎょうちゅう!」、「東北6つの物語」シリーズ(ともに国土社)。みちのく童話会、東北児童文芸サークル「みちのわ」、児童文芸家協会会員。

宮城県在住。武蔵野美術短大グラフィック科卒業。イラストレーター。 挿絵担当に、「センニンじいさん しゅぎょうちゅう!」、「東北6つの物語」シリーズ(ともに国土社)。みちのく童話会、東北児童文芸サークル「みちのわ」、児童文芸家協会会員。