
先着100名の『NO.6』質疑応答タイムを現地レポ! あさのあつこ「続編を書かずに死ねないと思った」
『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』発売記念ミニトークショー
2025.07.06
あさのあつこさんが「書けない」と思う人に伝えたいこと

5つ目は「物語の展開について悩まれたとき、どのようにアイデアを得ていらっしゃいますか」という質問。
あさの「厳しいいい方になってしまいますが、もしお若い方で、これから書き手になろうっていう方がいらっしゃるなら『書けない』という人は書き手になるのは難しいとお伝えしたいです。
私も、1日中座っていて原稿用紙半分しか書けないとか、書いたものを消さなくちゃいけないとかいうことは、いっぱいありますが、少しずつでも手を動かすようにしています。
私が『書けない』ということ自体が、おこがましいんじゃないかという気がしてしまうんです。
書けないときも、ともかく書く。1行でも、1文字でもいいんです。あとで読み返して、泣きたくなるくらいひどい表現をしたとしても、書かずに書けないといっているより、100倍もいいんです。
あとは、書くこととは別の世界を持つことも大事ですね。
会社に行って仕事したり、家族のために晩御飯をつくったり、そういった日常をはさみ込むことが、書き続けるためには必要だと感じています」
6つ目は「ネズミは紫苑の母である火藍に対して、リスペクトがあるように見受けられますが、あさのさんはふたりの関係にどのような思いがありますか」という質問。
あさの「火藍はパン屋さんを営みながら、日常を守り、日々ちゃんと生きています。
そういうことって、あまり人から評価されることは少ないのですが、ネズミはそれがどれだけすごいことかを知っている。
だから火藍を『偉大なる母』と表現しているんです。
私は女性だし、息子を育てたこともあるので、火藍の気持ちには共感することが多いですね。
あまり話せませんが#2では火藍とネズミが対峙するシーンが登場するので、楽しみにしていてください」

あっという間に、ミニトークショーは終盤に。最後にあさのさんから、来場した方々へのメッセージが述べられました。
あさの「10年間という長い時間を、待ち続けていてくださったこと、本当に感謝しかありません。
『NO.6』は、みなさんがいてくださったことで描けた世界だと思っていますし、これからも書き続けていけると考えています。
本当にありがとうございました!」
温かい拍手が会場を包みこみ、ミニトークショーが終了しました。
『NO.6』についてのディープな質問や、早くもあさのさんの口から「#2」の内容が少し語られるなど、ファンにはたまらない充実したイベントとなりました。
『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』は絶賛発売中!

児童図書編集チーム
講談社 児童図書編集チームです。 子ども向けの絵本、童話から書籍まで、幅広い年齢層、多岐にわたる内容で、「おもしろくてタメになる」書籍を刊行中! Twitter :@Kodansha_jidou YA! EntertainmentのTwitter :@KODANSHA_YA_PR
講談社 児童図書編集チームです。 子ども向けの絵本、童話から書籍まで、幅広い年齢層、多岐にわたる内容で、「おもしろくてタメになる」書籍を刊行中! Twitter :@Kodansha_jidou YA! EntertainmentのTwitter :@KODANSHA_YA_PR