本橋麻里「終わりのない子育てを楽しみ おばあちゃんになってもカーリングを続けたい」

ロコ・ソラーレ代表・本橋麻里さんインタビュー「スポーツと育児の相乗効果」4/4~カーリングと通した社会づくり編~

竹田 聡一郎

昨シーズン(2020年度)からは日本カーリング協会のマーケティング委員にも就任した本橋麻里さん。カーリングの普及を進める
写真/森清 新書『0から1をつくる 地元で見つけた、世界での勝ち方』(講談社現代新書)より引用

日本でも近年、働く女性の環境が少しずつ改善されつつあります。国内スポーツの現場でも、徐々に変化の兆しが出てきたと、日本カーリング史上初の五輪メダリスト(2018年平昌)本橋麻里さんは語ります。カーリング界では、母となって再びトップレベルに復帰する選手が世界的にも続出していますが、彼女たちに刺激を受けながら本橋さんの挑戦は続きます。

子育てにおすすめなのは「身体が動く絵本」

選手としてのカーリングに加え、各種講演などをはじめとした普及活動にも忙しい本橋麻里さんですが、「時間がある時は息子くんと本を一緒に読む時間は大切にしています。何よりも私が楽しいから」とのことです。
 
「おすすめの絵本は超定番でいえば『だるまさんシリーズ』(作:かがくいひろし)のような、読み聞かせというよりも読んでいて“一緒に身体が動くような本”で、長男にも次男にも読んであげたのは『やさいさん』(作:tupera tupera)や、『ぜったいに おしちゃダメ?』(作:ビル・コッター)といった作品です。

『やさいさん』は立体的な作りなので視覚的にも刺激がありますし、登場する野菜が抜ける『すっぽーん』という場面で、必ず子どもたちと一緒に盛り上がれる。うちは男の子ふたりなので身体を動かすほうが楽しいみたいですね。

『ぜったいに おしちゃダメ?』もシンプルに男の子ゴコロをくすぐるというか、ダメと言われたことをやってみたいという好奇心や面白さを絶妙に突いてくれます。私のほうから『ちょっとぐらい押してもいいかもね』と提案したら、『え、ママ、それはダメなんじゃない?』とコミュニケーションに発展することもあって、私も読んでいてうれしい一冊です」

左から『だるまさんが』(作:かがくいひろし/ブロンズ新社)、『やさいさん』(作:PETIT POOKA/学研プラス)、『ぜったいに おしちゃダメ?』(作:ビル・コッター/サンクチュアリ出版)

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