妻の闘病と死 ワンオペ育児と仕事家事…4男児を抱えるシングルファザー前田顕蔵が実践する「頼る勇気」と「子どもとの関わり方」

4男児のシングルファザー・前田顕蔵さんインタビュー #3「子育てとコーチングの共通点」 (2/4) 1ページ目に戻る

プロコーチ:前田 顕蔵

秋田の人たちに支えられたワンオペ育児

引用:本人のインスタグラムより@Kenzo Maeda
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母ちゃんのお腹から生まれて良かった
三男が急に言った
何で?
父ちゃんが優しいから
ありがとう。父ちゃんもあなたが子供で良かったよ
三男と四男と少しお出かけして
一緒に昼寝した月曜日
力もらった

引用:本人のインスタグラムより@Kenzo Maeda

2022年9月に妻・なつ美さんを病気で亡くして以来、インスタグラム(以下:インスタ)を始めた前田顕蔵(以下:顕蔵)さん。

妻の闘病生活のなかで、「時間には終わりがある」と実感したことが、子どもと過ごす「今」の大切さを見つめ直すきっかけとなりました。そんな思いがにじむ投稿が、多くの人の共感を呼んでいます。

とはいえ、ワンオペで4人の男児を育てる暮らしはカオス極まる日々です。

顕蔵さんの24時間は、夜中のオムツ交換→早朝に起床しデスクワーク→家事→保育園と学校へ送り、再度デスクワーク。昼からは体育館でチーム指導→夕方は保育園のお迎え→買い出し。帰宅後はご飯→お風呂→寝かしつけ……と分刻みのスケジュールです。

「人に頼ることができたからこそ、乗り越えられた」と顕蔵さんは振り返ります。

仕事のため移り住んだ秋田県で近くに親族がいないなか、助けてくれたのは“ご近所さん”でした。妻の闘病中から毎日のようにご近所さんが家に出入りし、ときには泊まりで手伝いに来てくれる人も。

なかでも、闘病中から四男を常に預かってくれていた妻の親友でもあるママ友の存在は大きく、「彼女がいなければ回らなかった」と顕蔵さんは話します。また、子どもたちにおこづかいをくれたり、顕蔵さんの体を気づかって食事を届けてくれた“秋田のじいちゃんばあちゃん”のような存在にも支えられてきました。

妻が亡くなったあとも、ママ友たちがLINEグループを作り、「前田家をどう助けていくか」を話し合い、支援を継続。兄と叔母が秋田に来て、数か月一緒に暮らしてくれたこともあったといいます。

遠征で家を長く空ける際は、四男を近所のママ友に預け、残り3人の子どもは、家政婦に夕方の家事を兼ねて担ってもらい、その後は別のママ友に片付けや寝かしつけを……、と実に多くの人の手を借り、チームのように連携して支えてもらっていました。

ワンオペで一番大変なのは「体調不良」。「子どもが病気になると頼れる先は本当に限られる。職場の理解があったので助けられましたが、そうでなければ仕事は続けられなかった」(顕蔵さん)  引用:本人のインスタグラムより@Kenzo Maeda

「闘病で苦しんでいる妻がいて、赤ちゃん含む4人の子どもの命も守らなければいけない。到底一人ではどうにもならない状況でした。だから、生きていくには“頼る”しかなかったんです。本当に、周りには感謝の気持ちでいっぱいです」(顕蔵さん)

頼るというのは、自分の弱さを見せることでもあります。それには勇気がいりますが、心を開くことで人とのつながりが広がっていく良さもあります。

「頼って、助けてもらって、今度は自分が助ける。そうやって『助け合いの循環』が広がっていくのを実感しています」(顕蔵さん)

今、14歳の長男と、11歳の次男は頼れる存在になってきました。食器を片付けたり、下の子の面倒を見たりと、日々の生活の中で自然と手を貸してくれる場面も増えてきたといいます。

「とはいえまだ子どもなので、“子どもの部分”はちゃんと残しておいてあげたいですね」と顕蔵さん。「お兄ちゃんだから」「男だから」「もう◯歳なんだから」と肩書で縛らないのも顕蔵さん流の子育てです。

長男と次男には「ありがとう」と伝えたうえで「無理な時は父ちゃんに言って。兄だからって全部やろうとしなくて良い。上手くなくて良い」と伝えた。  引用:本人のインスタグラムより@Kenzo Maeda

子育てとコーチングの共通点とは

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