「まごわやさしい」魔法のレシピ 「きのこの旨味を味わう」おかず3品

カンタン・高栄養・完食!#6【しいたけの「し」】「旨味と食感を楽しむ!きのこ料理」

料理家・ライター:越野 美樹

きのこの特徴を知れば美味しく料理できる!

きのこの特徴と下ごしらえのコツを知ると、料理の幅が広がります。  撮影:越野美樹

きのこの種類はたくさんありますが、身近にあるきのこの特徴をご紹介します。

しいたけ:生しいたけは旨味や食感が楽しめ、干ししいたけは出汁が濃厚。  

ぶなしめじ:
香りまつたけ、味しめじなどと言われ、クセがない味わい。  

えのきだけ:
さっと火を通すとシャキシャキ、火をよく通すととろみが。  

まいたけ:
肉厚で香りが強く、旨味たっぷり。熱してもシャキシャキ感がそのまま。  

エリンギ:
弾力があり、アワビのようなコリコリ感があり、味は淡白。  

マッシュルーム:
肉厚で歯ごたえが良い。傘が開き気味のものは旨味が強い。    

どんな料理にも使えますが、それぞれの特徴を知ってから使うと、美味しさが引き出せます。

きのこは足が早く、すぐに傷んでしまうので、我が家では買ったらすぐに冷凍保存しています。    

冷凍すると細胞膜が破壊されて旨味が強くなり、栄養価も高まると言われています。

きのこは洗わないで汚れを拭き取った方が良いと言われていますが、あまりに汚れが気になる場合は、私は適宜さっと洗い流すこともあります。    

きのこの特徴や下ごしらえを知ったうえで、子どもも食べやすいレシピを、あと2つ作ってみましょう。

「きのこの磯辺揚げ」のレシピ

のりの香りとカリッとした食感が加わると、食べやすいです。歯切れが良く、どんどん手が伸びます。  写真/越野美樹

まいたけを刻んですりおろした長芋とのり、片栗粉を混ぜ、多めの油で揚げ焼きします。磯の香りがきいて、食べやすくなります。

【材料】4人分
まいたけ 100g
長芋 100g
ニンニク 1片
青のり 小さじ1
片栗粉 大さじ3
塩 ひとつまみ
菜種油 適量

【お手伝いポイント】
タネをスプーンでフライパンにのせていく作業を手伝ってもらいましょう。

【作り方】
1. まいたけは手でひと口大にちぎる。

2. 長芋とニンニクをすりおろす。

3. ボウルに2、青のり、片栗粉、塩を入れて菜箸で混ぜ、1を加えてよく混ぜる。

4. 揚げ鍋に菜種油を入れて170℃に熱し、3を12等分にしてスプーンですくって入れる。

5. きつね色になったら裏返し、裏もきつね色になったら再度裏返し、お尻を油に数秒つけてから引き上げる。

のりで包んでから、揚げるのもオススメ。今回はえのきだけをのりに包んで揚げてみました。  写真:越野美樹

「オイルで作る簡単きのこグラタン」のレシピ

クリーミーなソースがきのこに絡み、なめらかで食べやすい。  撮影:越野美樹

ベシャメルソースを作らず、マカロニも別ゆでにせず、すべてひと鍋で作る簡単グラタン。バターの代わりにオイルを使うので、軽い仕上がりです。

【材料】2人分
小えび 80g 
玉ねぎ 1/4個
マッシュルーム 2個
エリンギ 1本
ブロッコリー 30g
オリーブオイル 大さじ1
薄力粉 大さじ1.5
牛乳もしくは豆乳 200ml
マカロニ 60g
塩 小さじ1/2
粉チーズ 大さじ2

【お手伝いポイント】
薄力粉に少しずつ牛乳もしくは豆乳を入れて、泡立て器で混ぜるのを手伝ってもらいましょう。

【作り方】
1. 玉ねぎは薄切りにする。マッシュルームとエリンギはひと口大に切る。ブロッコリーもひと口大に切る。

2.鍋にオリーブオイルを入れて中弱火に熱し、1を加えて木ベラなどで炒める。火が通ったら小えびを加えて、小えびの色が変わるまで炒める。

3. 水400mlを加えて中火にかけ、沸騰したらマカロニを入れ、5分ほどたったらブロッコリーを加える。(マカロニの茹で時間は表示の時間よりも少し長め。途中水気がなくなったら少し足し、最後は煮切ってください)

4. ボウルに薄力粉をふるい入れ、牛乳もしくは豆乳を少し加えて、泡立て器で混ぜる。薄力粉が溶けたら、牛乳もしくは豆乳を少しずつ入れながら泡立て器で混ぜる。

牛乳もしくは豆乳は、少しずつ入れて混ぜることで、だまになるのを防ぎます。  写真:越野美樹

5. 3に4を入れて木ベラなどで混ぜる。

6. 耐熱皿に5を2等分にして入れ、200℃のオーブンで8分焼く。

7. 粉チーズを加えて200℃のオーブンで8分焼く。

小えびの代わりにベーコンやウインナーなどのお肉類をのせたり、蒸したかぼちゃやさつまいもなどのお野菜を加えたりしても。

今回ご紹介したレシピは、他のきのこでも作れます。お好みのきのこで作ってみてください。

お好みのきのこ料理を見つける楽しみ

中学3年生の娘が作った、きのこをたっぷり使った彩り豊かな一品。ドミグラス風の味つけとお肉で、きのこが食べやすくなっていました。  撮影/越野美樹

きのこの香りや食感が良いと感じる子、匂いや歯ごたえを苦手と感じる子……。同じきのこを食べても、感じ方はひとそれぞれ異なります。    

せっかく食物繊維やビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養をとろうと思っても、美味しいと感じないと、大人でも自然と食べる回数が減ってしまうはず。    

家族みんなで美味しいと思うきのこ料理を作って、美味しく楽しくいただけるのが理想ですね。    

うちの娘は、今ではあまりきのこが好きでなくなってしまいましたが、天ぷらやなめ茸、土瓶蒸しなどにすると好んで食べます。    

土瓶蒸しは、松茸がなかなか手に入らないので、エリンギで作ることもあります。

秋に一度は食べたい土瓶蒸し。手軽に手に入るきのこで作ります。  撮影:越野美樹

お子さんは、きのこの香りが苦手なのか、食感が苦手なのか、見た目が苦手なのかを見極めてみると、食べてくれる料理がわかると思います。    

「これなら食べられる」というきのこ料理をいくつか見つけていくうちに、だんだんと親しんでいくことができると思います。    

きのこが美味しくなる季節に、さまざまなきのこ料理を楽しんでみてください。

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こしの みき

越野 美樹

Miki Koshino
ライター・料理家

1歳より新宿育ち。大手証券会社就職後、編集プロダクション・出版社勤務、約20年の惣菜店経営と料理教室講師を経て、2016年より新鮮で美味しい野菜が身近にある田舎暮らし。不器用ながら、食べたいものはなんでも手作りがモットー。instagramでは、基本調味料で野菜の美味しさを引き出す「平日のわっぱ弁当&週末のおうちごはん」を投稿しています。趣味は美味しいものを食べることと、ピアノを弾くこと。 ●fujinoniji 藤野料理教室にじHP ●Nadiaレシピルーム ●Facebook

1歳より新宿育ち。大手証券会社就職後、編集プロダクション・出版社勤務、約20年の惣菜店経営と料理教室講師を経て、2016年より新鮮で美味しい野菜が身近にある田舎暮らし。不器用ながら、食べたいものはなんでも手作りがモットー。instagramでは、基本調味料で野菜の美味しさを引き出す「平日のわっぱ弁当&週末のおうちごはん」を投稿しています。趣味は美味しいものを食べることと、ピアノを弾くこと。 ●fujinoniji 藤野料理教室にじHP ●Nadiaレシピルーム ●Facebook