子どもの「乗り物酔い」　実際に試した15の対策　これってあり？　専門医がジャッジ

試したい１：スルメを食べさせる

細野先生：スルメは匂いが独特なので、すべての人にすすめられる方法ではありません。ただ、お子さんがスルメを好きなら、飴やガムを舐めたり噛んだり嚙んだりするようなイメージで試してみるといいと思います。

試したい２：炭酸飲料を飲ませる

細野先生：これは、あまりよくない方法です。炭酸は刺激がありますし、ガスで胃が膨らんでしまい、乗り物酔いにつながりやすくなります。

３：置き鍼を乗り物酔いに効くツボに貼る

細野先生：東洋医学に関してはなかなかデータがないのですが、『今日は置き鍼を貼ったから大丈夫！』とおまじないのように使えるかもしれません。それに、仮に効かなくてもデメリットはないので、やってみる価値はあると思います。

４：毎日でんぐり返しをする

細野先生：いいですね！　家の中で体を動かすことはとても大事です。とくに前まわりは自然環境でする動きではないので、ぜひやってみてください。

５：車酔い防止グッズ（メガネやリストバンド）をつけさせる

細野先生：とくに副作用はないですし、付けることで安心感を得られるかもしれないので、試してもらうといいと思います。

さまざまな乗り物酔い対策がある中で、「我が子にとっての最適解」を見つける方法はあるのでしょうか。

細野先生：乗り物に乗るたびにお子さんが困っているのを見て、親御さんはいろいろと取り組まれるでしょう。我が子にとっての最適解は、そういう親子の関係性の中で見つけていくものだと思います。

例えば、アロマオイルや芳香剤などをいくつか試して、お子さんが安心できる香りを見つけてもらうといいでしょう。グミやソフトキャンディーなどのお菓子は嚙むことで自律神経が活性化され、お腹も動くのでお子さんが好きな味を選んでみてください。

学校行事のバス移動や帰省などの前に、自動車に乗る練習をすることをおすすめしましたが、そのときにいろいろと試してみるといいですね。

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「大人になったからといって乗り物酔いをする人がゼロになるわけではありませんが、ほとんどの方は、中学生ごろにはよくなります。出口のないトンネルではないので、『いつかは治るんだ』ということをまずは知っておいてほしいです」と、細野先生。

その上で、今困っている場合は少しでもよくなるように、できることに取り組んでみてください。

「次はこの方法を取り入れてみよう！」と楽しみも交えながら一緒に乗り物酔い対策に取り組むことで、親子の関係性もさらによくなりそうです。

これからの行楽シーズンや帰省シーズンに、親子でストレスのない移動ができますように。

取材・文／畑 菜穂子

乗り物酔い連載は全３回。
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